2010年7月アーカイブ

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可児市日誌/7月30日(金)

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初日!北九州での「番町皿屋敷」の時もそうだったのだが、地元密着だから、劇場スタッフとは顔見知りのお客様が沢山いらっしゃる。100730_211238.jpgとてもフレンドリーな客席で、しわぶき一つも遠慮したくなる芝居が始まる。もう演出家ドキドキ…。が!ともかく「言葉」を良く聞いて下さるお客様ばかりで嬉しい。細かいミスはあったが、全体に僕の意図通りの舞台に仕上がりました。岡部耕大氏がいらして下さいました(写真の左が岡部氏。右がこの公演のプロデューサー衛紀生氏)。創立なさった劇団空間演技は今年で40周年!今は息子さん達が支えていらっしゃるとか!70年代以降に沸き起こった小劇場で、本当に世代交代した唯一の団体ではないだろうか?100730_212741.jpg終演後、ロビーにてトークショーが催されました。用意した椅子に坐り切れない皆様はお立ち見で。ここで岡部氏がカミングアウト!「精霊流し」は実体験に基づいて描いたそうです。え!?じゃ、あんな事も!こんな事も!道理で描写が生々しい。身を削った作品だったのですな…。ロビーには、6月30日の顔合せから仕込み直前までを記録した、写真パネルが飾られているのですが、そこに田仁屋が写り込んでおります。稽古場に居合わせたサポーターのお二人との会話。「歌舞伎役者さんなんだ」頭にネオが付きますが…。

園佳也子さんが…。

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帝劇「西鶴一代女」では演出させて頂き、劇団新派「花たち女たち」では演出と共に共演させて頂きました。帝劇の稽古場でこっそりチョコレートを頂戴しました。演舞場ではいつも出番の前に楽屋へ見えられ、僕が何度かトイレへ行っていて留守をしていると、「まあ、先生!ご用を足してらっしゃいますか、ハハハハ」とトイレまで聞える(苦笑)程、上機嫌に日々の舞台を勤めていらした。11月の花組版「花たち女たち」は是非見て頂きたかった。藤間紫さんに続き、園さんまで…。たった8年前の舞台がどんどん幻になって行く心境です。合掌。

可児市日誌/7月29日(木)

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本番通りの通し稽古、ゲネプロ!ま、細かい所は多々ありましたが、大問題はなく無事終了しました。しかしとても繊細な芝居を作ってしまいました。外からの「雑音」含め、ちょっとした事がね…。ここらがクリアになって幕が開けばシメタものです。是非、胸晴れる舞台をお見せしたいです。

可児市日誌/7月28日(水)

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視聴覚いろんな物をヨーイ、ドン!合わせる稽古。小返し稽古、或いはテクニカルリハーサル(テクリハ)と呼ばれる稽古です。スタッフ各セクションに、俳優と同じ繊細な「演技」を要求しています。馬渕さん芳本さんお二人出ずっぱりなんで、延々5時間余り、とってもとってもお疲れ様でした。明日(29日)の舞台稽古(ゲネプロ)が楽しみ!

可児市日誌/7月27日(火)

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100727_122926.jpgお休み!みっちょん(これ、芳本美代子氏の愛称)から差し入れ「牛筋煮込み」を、オーニョと二人に頂戴しました。牛筋って言ってもね、随分肉質のいい奴で、食べでがあって美味しゅうございました。有難うございます!お引き受けしようか悩んでいた依頼原稿を書く事になり、さらさらと筆が進んだのに、文末の落とし所に迷ってしまい、ま、締め切りまだだし、と暫く放置する事にしました。大丈夫、ちゃんと間に合わせますよ。

可児市日誌/7月26日(月)

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劇場仕込み日が2回ある公演は初めてです。行き場を失った出演者と演出家は、もぬけの殻の主劇場2階大楽屋にて、軽く読み稽古。ここまで作り上げたのに、セットのない状態で稽古するのは如何なものだが、何せ二人切りの芝居。台詞だけでも確認しましょう!という事になりました。そして火曜日は休館日で締め出される。初日へ向けテンションを保たなければならない俳優さんは大変だろうな…。さて土用丑の日!鰻を食おうと、今まさに焼きながら販売している匂いに誘われて購入したのだが、タレが濃く皮が硬く、身の具合も今一。散々だったが、その後に食べた減塩スパムが美味かったので救われた。

可児市日誌/7月25日(日)

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あ、昨日の総出祝福の証拠写真を公開!P1000008.jpg100724_190217.jpgさて、興奮も覚めた本日。もう!俳優さんったら!後半部分の小返し稽古の後、衣裳付きの通し。芝居が進むに連れ、心地良いテンポに、何度も見てるのに引き込まれる。なんと!上演時間が10分近く短縮、と言っても先走った感は一切無く、たっぷりしてるのに淀みない小川のようだった。「昨日と違う芝居ですね」「(馬渕さん)ウフフ、その気になっちゃったかも知れないわ」その調子でお願いします。昔、著名な演出家が、衣裳デザイナーに愚痴を言いました。「君はどんな魔法を掛けてるんだい?衣裳合せから稽古場へ戻って来る俳優達の目付きが違うんだよ」日芸時代、照明コースの実技授業で、ある名作戯曲のある部分を使い、照明家を志す学生が、照明の操作と俳優を分担して、照明という仕事の実際を経験するという内容。僕はメイクの手伝いで参加しました。実技終了後、先生「ほらね、照明の変化で、俳優の演技のテンションが変るだろう。僕達の仕事の根本はここだよ」目の当たり、それらスタッフワークの多大な効果を実感しました。あ、僕も俳優だった…。100725_124116.jpg連日酷暑の可児、今日は恒例「アーラ祭り」館内の、主劇場を除くあらゆる空間で、あらゆるイベントが半日行われました。こちらは何せ30日初日を控え、浮かれてる状況ではありません。でも楽しそうだった…。可児在住の外国人達の屋台、本格インドカレーや、トルコ系のシシカバブ、ブラジル系の料理もあったかしらん。エスニックに目の無い自分は写メを撮るばかり。明日はいよいよ上演劇場「虹のホール(小劇場)」での仕込み。手足をもがれた俳優連は、主劇場の大部屋楽屋を使い「読み稽古」。不思議なスケジュールですな…。

可児市日誌/7月24日(土)

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100724_173504.jpg三度、波多屋氏をお招きして方言チェック。そして大活躍するあるセクションを細かく確認。そろそろ仕上げの時期ですぞ!稽古終了「お疲れ様でした」と、急に場内暗転。聞えるはあのメロディ。「ハッピーバースデイ・トゥー・ユー」主劇場のピンライトを浴びた波多屋氏。舞台中央に出現したストロベリーショートケーキのホール。はい、オーニョ発案、&サポーター諸氏の粋な計らいで、1日早い(7月25日)波多屋氏のバースデイをお祝いしました!お手間でございました。

可児市日誌/7月23日(金)

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主劇場「宇宙のホール」にセットや一部照明を仕込んでの稽古1日目。口で説明するよりも動いて指示する僕のやり方だと、俳優の居る演技アリア(舞台)と演出家席(客席)が、客席階段や舞台へ上る掛け段で隔てられているのは、行き来が実に煩わしい。おそらく実際の小劇場「虹のホール」とは、見た目だけではなく、音の響き方、光の当り具合など、全く条件が違うだろうから、本番に近い条件なのに、これを是と出来ないもどかしさが…。ただ、地元サポーターの皆さんにご協力頂いた舞台美術と照明の効果を実際目に出来たのはとても嬉しかった。皆さん有難うございました。この状態で3日稽古して、改めて本番用の小劇場に全て仕込み直すんだから、スタッフの皆さんほんとお疲れ様です。仕込みの為に、午後5時からの稽古だったので、ついさっき飲み出しました。これが正しい演劇人サイクルなのでしょうか?

可児市日誌/7月22日(木)

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諸事情により今の稽古場での最終日。明日からは建物内の主劇場(実際の公演は「小劇場」です)に移っての稽古となります。「一人語り×2」な戯曲なんですが、ちょっとした会話に、年齢と経験の違う女二人の間に見え隠れする「小バトル」が見付かり始め、随分緊張感のあるやり取りになってます。お二人のお芝居が次第に膨らむ様子から、多くの刺激を頂きました。正直、楽しいです。自室で飲みつつ見てしまった「ケンミンSHOW」。岐阜県に転勤中の東京一郎(あずまきょういちろう)夫婦の後編。からし豆腐、明宝ハム、岩崎模型、モーニングセットに茶碗蒸し、早く家庭に帰る日、どれも気付かなかったけど、スーパー「Valor」は最寄り駅近くに燦然とあります。

可児市日誌/7月21日(水)

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8月20日(金)に大千穐楽の幕を開ける八尾プリズムホールの館長以下、八尾地元サポーターの皆様が稽古見学にいらっしゃいました。100721_204835.jpg稽古終了後は馬渕さん芳本さんと共に、インタビューを受けました。この一部始終を記録した映像は、大阪の八尾プリズムホールのチケット売り場で見られるようになるそうです。さて最早佳境の稽古場。流れが出来て来ると細かい所が気になってきちゃう。幕切れまでチェックを終え「さ、通して見ましょうか?」やっぱり二人芝居は大変だ。100721_204845.jpg本日のメニューを無事こなした花組演出部「ユキ&ヒロ」は、ご贔屓より頂戴した「最上級品5等級飛騨牛サーロインステーキ(2枚=2人)」を焼いてみちゃいました。この日の為に、ネットで調べたレシピ通り(オリーブ油でニンニクに火を通し取り出す。改めて煙がチラッと出始めまで熱した所へ、30分前に塩胡椒した面を下にして一気に焼き色をつけた後、弱火で上面に赤い肉汁が出るまで待つ。その後引っ繰り返して、レアなら10秒、ミディアムなら20秒弱火で焼いて完成!)にはしたのですが、電気コンロだと温度調整がカッキリ行かないんで四苦八苦…それでも流石5等級!肉汁たっぷりとろけるミディアムに出来ました。大皿が無いんで箸で千切って丼にドサッ!美味しゅうございました。有難うございました。舌が喜んだせいか、ちょっと回り過ぎて毒舌宴会になっちゃったかな…。ただ今朝(22日)、水場に重なった油ネットリの食器達にうんざりでした(笑)。

可児市日誌/7月20日(火)

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これまでのOFF日は帰京して観劇してましたが、見れるものもないので、可児に一人留まってます。昨年12月から、掛け持ち出演の稽古&本番、花組ヌーベル、海外公演、地元制作(真っ最中)、自宅は只寝起きの半年…。ほったらかしにも程があるという、数多の郵便物を一気に整理。実は今日のこの日、おそらく一瞬する事がなく、9割オフになりそうな今日を想定して、事前に溜りに溜った文書を送って置きました。半日掛けて整理しました。DVC00138.jpg数え切れない公演のご案内、行きたかった、行くべきだったイベントや会合の通知…。各方面に随分不義理をしました。そんな関係者で、この日誌を読んでいらっしゃる方がどれ程いらっしゃるか?判りませんが、この場からお詫び申し上げます。私は決して隠遁した訳ではありません(笑)。可児市、暑いです。劇場から借りた自転車で郵便局へ行ったり、昼食(以前から贔屓にするココイチ)、宿泊先のお隣が宅配便の集配所なんで書類の発送を頼んだり、そして夕食の買出し。そんな「可児一人」な半日、多種類な雲が大集合の夕空を拝めました。

可児市日誌/7月19日(月)

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昨日の今日なんで、とても嬉しい現場でした。岡部氏の戯曲にはある曲が指定されているのですが、このアレンジをお願いしているのが上田亨氏。初めてのお付き合いでしかもプロデューサー氏からの推薦だったのですが、紆余曲折で具体的な打合せも出来ず、またお仕事振りも判らず、演助オーニョを介して稽古開始間際に、ようやく劇中曲の編曲を依頼するという、冷や汗なスタートでした。100719_171732.jpgしかし、オーニョの尽力もあり、直接お話をする事で、随分積極的な提案も頂戴出来、想定以上の効果になりそうで、殆ど小躍り状態。昨夜のモヤモヤも(気持ちの上では)解消されました。演劇の現場には、創造を更に豊かにする発想が何より求められますよ。写真は近所のアメリカンなスーパー「BIG LIVE」。なんもかんもが種類豊富で、夕刻には車で買出しの家族で溢れます。ここの所、連日世話になってます。可児市に来ても相変わらず欧米な生活を送ってます。

可児市日誌/7月18日(日)

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2回目の通し稽古。今日は頭に来た事があるんで、ご報告はここまで…。勿論、稽古は順調です。お二人がいい時空間を作り出してくれてます。感謝!

可児市日誌/7月17日(土)

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通し稽古!まだ台詞が不安定だが、たっぷりと量感のある作品になってます。これで、言葉の一つ一つが腹にストンと落ちて行けば、女二人の越し方が舞台の隅々まで行き渡るだろうと思います。100717_175905.jpg「サド侯爵夫人」での経験を思えば、この台詞量をこなすのは大変な労働です。演出家としては見守るしかないのですが、ちゃんと支えて行くつもりです。さて週末の仕事の空きを利用して、方言指導の波多屋さんが来可児!ほんと独特のアクセントなんだな。細かく指摘をして貰いました。終了後、先日お邪魔して珍味三昧した「鳥よし」へ。お目当ての「つぶつぶ刺身」は無かったが、写真の超珍味を頂戴した。これ、ウニではありません。でも口に入れた時の食感と甘さは全くウニ!実はこれ、鶏の生「フォアグラ(特上肝刺)」なんです。いやあ、凄い!

DVC00119.jpg田仁屋さん来襲!「ハイ・ライフ」をご覧頂いたミッチョン、あの不思議なキャラクターが地だと判り興味津々。田仁屋さん、早速、演助のオーニョの手となり足となる(笑)。邪魔すんじゃね~ぞ~!100714_143831.jpg稽古の方は、いよいよクライマックスシーンに差し掛かる。サポーターの皆さんにご協力頂いた「もの」が活躍を始めます。二人だけの会話劇だけど、イメージが膨らみます。終了後、田仁屋さんを歓待する!を口実に(苦笑)、舞台監督の八重樫氏が以前から目を付けていたという噂の店へ。「鳥よし」肉屋を併設する経営なんで、新鮮な鶏が手に入るらしく、滅多に食えない内臓系刺身の数々。皆さ~ん、産み落とされる前の卵って食べた事ありますか?中華料理なんかで煮込まれたりしてますよね。100714_193819.jpgあれのもっともっと以前、これは卵巣かしら?その壁面に大小びっしり張り付いた粒々。それを卵巣ごと食うのです、しかもナッマッ!名付けて「つぶつぶ刺身」。粒がね、プチプチってはじけるの。で内臓がシコシコ!こりゃ肉でねえ、魚でもねえ。DVC00147.jpg田仁屋さん歓待二次会はオーニョ邸にて部屋呑み。午後5時に稽古が終わるから、呑み出しは遅くとも6時。流石に幾ら頑張っても日付線を越えるか?越えぬか?でお開きだね。半世紀親父は更に早く眠っちまう、お先。翌日の稽古で、一通り幕切れまで到達。90分、二人でずっと喋ってるから台詞量がね、大変。戯曲を読んで最初にイメージ出来た、僕なりの「精霊流し」世界が上手い具合にまとまりそうです。岡部さんどう思うかな…。稽古終了間近、激しい雷と車軸を返す大粒の雨!アッと言う間に、広場の野外ステージが水没…。下手に出歩くとやばそうなので、スーパーで飲みたいもの食いたいものを買い込んで、早速オーニョ部屋で花組トリオで宴を催す。自分が作った料理を吐くというオーニョの恐々挑戦!今夜の豚とモヤシの炒め物は美味く行きましたよ。その間にも外は大雨大雷!飲んだくれた早朝、携帯に母親から「可児、大変な事になってるけど、大丈夫なの?」えッ!?テレビ画面では、ケロッと晴れ渡った可児市が無残な姿を見せていた。幸い宿泊地周辺は何事もなくジリジリと日が差していましたが、近くの可児川が氾濫した為、名鉄広見線が不通…。DVC00118.jpgえッ!?田仁屋さん、お帰りですよね。まあ、どうしましょう…。日頃の行いがいいのか、悪いのか、正午に復旧。田仁屋さんのバカンスはこれにて終了。帰京してバイト探しに汗を流すそうです。今夜も雷雨警報が出そうな、雲行きの中、本日の稽古は無事に終りました。明日は1回目の通し稽古を敢行致します。方言指導の波多屋さんが再び来可児。立ち稽古の間に崩れてしまった方言の修正をして貰います。で、夜は飲み会でしょう。呑んべさんが多い現場の忙しい事!俺、絶対可児太りするぞ…。

新宿三丁目にあった旧タイニィ・アリスの舞台、客席に向って傾斜した盆の上に自動車のセット。100713_221731.jpg舞台上手に陣取ったDJ役の木原実が喋り捲っていた。確か花組芝居が出来る何年も以前、扉座がまだ善人会議だったあの頃、彼らにとって過渡期だったあの頃、横内君も色々思う所があったらしいあの頃、この切なげな作品は初演された。あれから小劇場の環境も大きく変わった。100713_233400.jpg今、当時を知らないであろう俳優達がこの戯曲を演じている。時代を感じるな…。当時には当時の戯曲があり、当時の演技があったんだな…。終演後は会場のコレドで散々食べ飲んだ(写真はノータリン三人衆)のに、季蛙屋が「つるとんたん、食べたい」とのご所望により、皆でタクシーに分乗して繰り出す。出汁がいいんだね。丼物も美味い!道頓堀の店には何度も行ったな。深夜までやってるんで、大概二軒目の〆。その味に惚れ込んだ夏木マリ氏がプロデュースして、六本木店が生れたと聞く。居合わせた一人一人が違う物を注文して、順繰りにシェア。全部大皿なんで超満腹!

可児市日誌/7月12日(月)

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稽古場へ現れたプロデューサー衛紀生氏、すっと僕の傍へ来て「つかが、死んだよ」そうだ、70~80年代、「アングラ」が次の世代に圧倒され出したあの時、その前線に居たお二人でした。戦友が死んだという感じなんだろうな…。高校時代、同級生から読めよと渡されたのが、つか氏の「小説熱海殺人事件」だった。これが実は芝居だったと聞き、驚いた。歌舞伎以外のチケットを買うのは久し振りだった。初めて紀伊国屋ホールへ行き、更に驚いた。「前売り券をお持ちの方はお早めにお席におつき下さい」ロビーには当日券を持ったお客が群れをなしていた。満員の席につくと、整列させられたお客がゾロゾロ。アッという間に、通路や階段が埋め尽くされた。「うわッ、芝居が終るまで出れない…」幕が開いた。客席がゴーゴー言っていた。でも、何か違和感が残った。同世代の演劇人で「つかこうへい」に影響されなかった者は居ないそうだ。確かに、周辺の誰もが「つか演劇」に一度は憧れたと話していた。かくいう僕は「つか演劇」に近寄らないまま、今に至っている。近寄らなかった=避けた、という点では、僕も影響を受けたと言えるのかな…。演劇に巨大な足跡を残した方々が、一人また一人と鬼籍入りする。合掌。

可児市日誌/7月11日(日)

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立ち稽古一巡目も丁度真ん中。岡部耕大氏の文体は独特な語句順で、お二人は四苦八苦。日々進む程に、女優二人同様に芝居をする部門が出来つつあります。お二人の呼吸に合わせ、空間を静かに、緊迫感を持って色濃くしています。どの部門かは、どうぞ本番をお楽しみに。さて、稽古も後半を過ぎた頃、地元小学生達の見学が始まる。稽古場にはバルコニーのような2階部分があり、そこからご見物。こんな小難しい芝居なのに、とても静かに見てくれました。そして、終了後、彼らにも芝居に参加するある事をして貰いました。本日は稽古それ自体と同じくらいな大仕事と考えていましたが、実は数年前に市民参加のミュージカルに出演した皆さんで、こちらの指示にとても素直に、そしてアンサンブルも確かなお仕事をしてくれ、あっと言う間に終了。有難う!演出の僕自身、あっと言う間過ぎて、写メ撮るの忘れちゃった…。先日の座長日誌「アリバイのない天使」の項で「優しい人程、嘘をつく」というのは、最後のシーンで主人公のお母さんが「(息子が解雇された事を)知ってたよ…」傷付いた息子の傷を広げないように、母は知らん顔をした。が、そのせいで息子は大きな嘘をついてしまう…。「精霊流し」にも似たやり取りがあって、しかも「優しか人が嘘をつく」という台詞までありました。「嘘っちゃ、良かれと思うてつくもんたい」良かれが悪かれになってしまう事の多い、悲しい嘘…。「嘘をつかない」そんな事言う人こそ、嘘塗れか、相手を慮らない自己本位な人物なのかも知れませんね。

優しい人程、嘘をつく。人を思いやって嘘をつく。嘘こそ人と人を繋ぐ潤滑油、てなドラマ。現実はこんなに上手くは行かないだろうが…。再来林刑事!初登場よりも回りが個性的なので、幾分あの異物感は和らいだ印象。終演後、新大久保で我らが贔屓の「あかい魚」。お目当ての馬レバー刺しは山でしたが、どのメニューも独特で美味!ああ、久し振りに飲み過ぎた…。

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