怒涛の三十周年をどうにか乗り越える事が出来ました。これも偏にご贔屓各位様、並びに関係者一同様のお陰と、心より御礼申し上げます。
さて、今年は5月に花組ヌーベル「婦系図」@楽園、そして10月に本公演「天守物語」。個人的には椿組花園野外劇「天守物語~夜叉ケ池編~」の演出もさせて頂きますので、奇しくも鏡花年間となりました。
「婦系図」は2001年、三軒茶屋パブリックシアターでのメリーゴーランドによる初演。2013年の花組HON-YOMI芝居のリーディング。3度目の今回は小さな空間で、シンプルに、より原作のピカレスク・ロマンを浮き上がらせる舞台にしようと考えております。
そして「天守物語」。1997年の初演、2000年の再演以来、18年振りに、装いも新たに新作として取り組みます。富姫、頑張りま~す!
一演劇人としては、2月に、憧れの加藤健一さんに呼んで頂き「ドレッサー」で、かつて加藤さん自身が演じた「ノーマン」を勤めさせて頂きます。加藤さんは、これもいつかは!と念願だったという「座長」をお勤めになります。ドキドキしながら、いつになく燃えております。
3月は砂岡事務所プロデュース、一昨年の「絵本合法衢」に続き、丸尾丸一郎君のエネルギッシュな演出による「東海道四谷怪談」の脚本を担当致します。怪談芝居というよりは、南北の会話の面白さを味わって頂きたいです。
7月は、先述しました椿組花園神社野外劇「天守物語~夜叉ケ池編2018~」。1996年の同じ野外劇に於いて、高取英氏が脚色した作品を演出させて頂きます。高取さんの世界の中に、鏡花の作品が綯い交ぜされた、興味深い戯曲です。
もう一つ舞台がありますが、これは折を見てご報告致します。
31年目の花組芝居、どうぞご贔屓の程よろしくお願いいたします。