主宰の林田一高君は文学座所属(俳優)でもあるようだ。薄井啓作君(出演)の誘いで、二度目のトリガー・ライン。
前回はダイアナ妃事故死を題材にしていたが、今回は在ペルー日本大使公邸占拠事件を取り上げた。
事件後のフジモリ大統領の失脚を思うと、一筋縄では行かない事件の複雑な多面性を上手く利用して自在に脚色している。そして事件の発端~過程~結末まで、様々な思惑が解決を遅らせただろう、その関わった人々の過去と現在が丁寧にそして無駄なく配されている。
圧巻はテロリストと人質が日本酒を飲み交わし、「上を向~いて 」と大合唱する件!しかも生ギターはテロリストのリーダーなのである。
本当に一人一人を描き捲ったせいで、国際的な広がりがあった筈の事件が、少し矮小なイメージを持ち勝ちなのは、気のせいかしら?骨太な社会派なのに、物悲しい恋や愛の物語に終始するのが、この作品の身上なのだろう。照明が立体的で判り易かった。
作・演出の林田君とは、9月の博多座でご一緒する。よろしく!
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