星の塵屑ペラゴロリ/椿組

| コメント(0) | 修正

オペラ女優を追っ掛け回す、熱狂的な青年どもを「ペラゴロ」と称したそうだ。オペラとゴロツキ?ジゴロ?

戦災孤児、傷痍軍人、戦争未亡人、被爆者etc.が焼け残った(半焼)レビュー劇場に転がり込んで、それぞれの半生で一本芝居が書けそうな濃~いキャラクター達が、てんこ盛りのドラマを演じる。ご都合な進行や、悲しみも嬉しさも、総踊りで一緒くた!という幕切れも、猥雑で明朗なカラーを持った椿組さんにはピッタリ。秋之桜子女史、書き分けるなあ。

松本祐子嬢の演出も、その特色を生かしながら、丁寧な作り込みをしている。いつもながら音のセンスがいい。加藤ちかさんの美術も矢張り、スズナリの空間に錯覚を起こす。この小劇場の聖地は、何にも無しか、徹底的か、二者択一を迫る。花組で言えば、「ハイライフ」か「奥女中たち」か。

女優山像かおり嬢は、福ちゃん(らっぱ屋福本伸一)と、自由自在なコンビを組んでおった。

終演後飲み会(小劇場人ご用達「ふるさと」)に顔を出した後、場所を変え、乙貝屋(磯村智彦)、射留屋(美斉津恵友)、そしてオッシー(押田健史君)と、「ローテンション時の芝居の難しさ」なんぞを肴に、珍しく演劇人らしい飲みをした。

そうそう、振付がスズキ拓朗君だった。売れっ子さん!


コメントする