シラノ!/おおのの♪

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落語家の挑戦が続く。


シラノ・ド・ベルジュラックから名付けられた「立川志ら乃」氏。なら、くっ付けちゃえ!思い付きそうで、誰も試みなかった事を、大野君やっちゃいました。


「目黒のさんま」の殿様を息女の姫様に変え、寄席で顔は良いが下手な噺家と、顔は酷いが上手な噺家を、クリスチャンとシラノに見立てた、志ら乃氏の新作落語を、「目黒のさんま」と抱き合わせて口演。


これが驚く程、大師匠の談志に似ている(志ら乃氏は志らく氏の弟子)。似過ぎと言っても良い。亡くなった談志氏が、俺のDNAが伝わってると発言したのも頷ける。腹を切る、いやもう腹を割ってます、という下げに、ご見物が「ほ~!」と感心していた。


仲入り後がいよいよ「シラノ!」


DVC00115 (6).JPG実在したシラノ・ド・ベルジュラックは、SF小説の先駆者だったという話と、エドモン・ロスタンの戯曲を掛け合わせ、幕切れに志ら乃氏自ら「俺はシラノだ!」と叫ぶ。波多屋(原川浩明)さんが、芝居の高度を上げてました。


本をもっとこうしたら?という意見を本人には伝えたが、兎にも角にも、シラノ=志ら乃!という笑っちゃうモチーフを、ここまで膨らました実現力には、単純に敬意を示します、アッパレ!美術(西川昌和氏)がおシャレ。トリコロールの定式幕、ビロードのカーテンを描き込んだ簾、金箔屏風にパリの街並み、和洋が見事に合体してました。


下北沢界隈も店舗の新旧入れ替えが激しさを増しているが、ドッコイ、何十年と健在な店も幾つか。その筆頭格「珉亭」の二階広間(演劇人御用達!)で乾杯!画像はクリスチャンを勤めた三村聡君。うちの者があちこちでお世話になってます。


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