半七捕物帳

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DVC00090 (3).JPG岡本綺堂の名作。平易な文章なのに、奥行きと情緒満載!


来年380周年を迎える結城座の記念第一回公演用に脚色しているのと、同時進行している「怪誕身毒丸」の手直しと、双方の文体の違いが面白い。


後者は、菅専助(すがせんすけ)と若竹笛躬(わかたけふえみ)の合作である浄瑠璃「摂州合邦辻」をネタとした脚本なので、文語体系の多少重々しいタッチ。


前者は、明治十年代から始まった「言文一致」の試みが、大正十年代には新聞記事も全面口語化した、その頃の産物からの脚色であり、双方文体の相違は甚だしいが、逆に愉快であり、やり甲斐すら感じる。


言葉で苦労している日々、頭が疲労するんで、ブログ書き込みも減る道理…。


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