毛皮のマリー/PARCO劇場(ネタばれ)

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ともかく見たいと滑り込んだ。美輪さんの為に書き下ろした寺山さんへの、美輪さんの思いが満載、いや、殆どこぼれ落ちた感のある絢爛な舞台だった。33年前(鈴木完一郎演出)と同じ劇場で、しかも当作品を経験した後に見られるとは思わなかった。

若松兄さんの紋白が、昔見た時より一段と可愛くなっているのは、年齢が物を言う、正統歌舞伎女形と同じ理屈であろう。

集めたりな、今どき美少年達のラインダンス!紋白が見せたかったのはキノコ雲!?欣也を襲ったチンピラとの立ち廻り(3人の内、2人は一刀の下に切り殺される!母強し!)、(自分が描く)母たらんとする男娼の戸惑いに、欣也が寄り添う幕切れ、その後ろには、まだ生きて居た頃の父と、そして母と並ぶ寺山さんらしき少年の姿。

戯曲を一読して、寺山さんの仕掛け、更に深層心理までを悉く見抜いた美輪さんが、半世紀掛けて熟成させた「毛皮のマリー」は、矢張り圧倒的だった。

そして!そして!是非!花組版「実験浄瑠璃劇『毛皮のマリー』」を再演した~いッ!


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