夏目漱石とねこ/DULL-COLORED POP vol.15

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パーツは「和」だが、全体はヨーロピアン。夏目漱石のダークな面を、臨終に集まった人々や猫達が回想する。死に瀕している漱石(佐藤遣)の前に、全然タイプの違う漱石(二十代、三十代)が登場する。

「静かなシーンが多いので、くれぐれも音の出る機器は…」て、生アナウンスに加え、配布された冊子にある演出家の言葉の中にまで言及してんのに、鳴らしちゃう客。自分だと気付かれるのを恐れてか、止めもしない、あ~あ。

静か過ぎて、自分も含め前後左右の客達の、腹の虫が鳴るのまで良く聞こえちゃうのもどうかしらん…。


DSC_0002 (10).JPG途中から、作・演出の谷賢一君は「確信犯」だと思った。こう見られる、ああ見られる、のを全て承知してる感じ。とても慎重に芝居が始まるが、それをわざとグチャグチャにしたり、判り易く出来そうな所を、故意にねじったり。これが彼が言う所の、夏目漱石像の「不釣り合い・不整合」「バラバラのパズル」なのだろうか。


高円寺行き付け「きびや」(ログハウス風な店構えがお洒落。料理美味しいよ)、わざわざ開店まで近所の串揚げ屋で時間を潰して訪れる。どんだけ好きなんだ。「そうだ、近くに住んでる」からとオッシー事、押田健史君を呼び出してしまう元花組芝居の佐藤誓という人は…。でも正直楽しかった。


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