何年振りだろう、利賀村で共に合宿した仲間である。
近年は毎年海外公演なさっているようで、大変アーティスティックな作品を生み出していると聞いていた通り、入れ込み中の空間処理も、誠に幻想的で美しい。東京芸術劇場のシアターイーストは、お隣のウエストと違い、箱型スペースなのだが、それを生かし、無機質な密閉感が、「許す」を「許されない」に置き換えた新解釈テンペストには実に効果的。
主演の山本芳郎君から「いつもと違って、随分壊してますよ」と脅されていたが、どっこい、殆ど原作通り進むし、ブロスペローの死を暗示して終わるまでの、ドラマに潜む葛藤を炙り出した面白さもちゃんと伝わるではないか。
やっぱり同世代の創作活動は見るべきだな。
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