げんない/坊ちゃん劇場

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DVC00063 (5).JPG宿泊先をチェックアウトして徒歩(広~い駐車場を横断)で芝居見物に行くのは、記憶が正しければ(ここがネックだが)初体験。


カジュアルなブティック、ドラッグストア、100円ショップ、地元物産店、何でも揃うスーパー、レストラン、などが入るショッピングモールを有する敷地内の一番奥に、幟がはためく「坊ちゃん劇場」!


DVC00075.JPG支配人山川龍己氏にご挨拶(ええ~ッと、Tシャツの彼はまさかに支配人さんではありません)。民間の経営で8年!そのご苦労とようやく実になりつつある成果の色々を伺う。


平日午前中開演なんで、時間に余裕のある年齢が中心だが、芝居進行に伴い、明らかにリピーターがいらっしゃる。時に小学生の団体が見物し、温泉目当てのお年寄りも同席する客席に、あらゆる角度で応えられる脚本&演出なのは、流石横内君の手腕!それぞ、下地のない松山に演劇を根付かせん、支配人の悲願に合致した、しかも質の高い舞台。


特に、一幕幕切れなんか、やっぱり俺ミュージカル好き(それはつまり、歌舞伎好きという事なのだが)なんだなって。だって単純にワクワク鳥肌立つもん!


DVC00074.JPG同じワクワクを先月の歌舞伎座でも感じた。復活した岩藤が、満開の桜を見下ろし空中浮遊する「花の山」。前場の暗黒を隠す一面の浅黄幕。次に予定される超意外な時空間を期待させる、妙に賑やかな下座。そしてアッと切って落とされた、リアリズムの観点からすると、死ぬ程無駄なシーン。


そこにこそ、視聴覚が一つのドラマを一瞬に現出する「歌舞伎」の醍醐味。それを知ってしまったが為に僕の人生を決定したその刹那の記憶を、現代演劇で追体験出来た嬉しさ。「ドラマ(=劇的?)」って理屈じゃないのよ。


DVC00072.JPGで、その興奮のまま、お疲れの丸を座長の権限で、物見遊山に連れ回す(爆)。移動中の伊予鉄道で、偶然さっきまで同じ舞台を勤めていた、眉跡の青い「藤井凛太郎(ピエロのくり坊とうなぎ屋をお勤め)」君(はい、画像2枚目がその彼です!)に会う。地元で別依頼のお仕事で移動するとの事。9日本番だそうで、ガンバレ!


「げんない」組推奨の定食屋「野咲」でエネルギー補給。ここまで昔懐かしい味と値段(カツカレー500円也!丸のオムライスが580円也!)を保つのも大変だろうな。


DVC00066 (2).JPG貴重なのどかさを今に伝える市電(市内電車→コメント参考)に乗り、道後温泉へ(松山市駅から30分以内。後払い大人150円也)。『千と千尋の神隠し』温泉旅館のモデルになったという「道後温泉本館」で、明治27年再造の湯船にドップリ。左隣の「麦酒館」で乾杯!


まだまだ明るい時間なのだが、店の中は、フロア係の対応が夜なムードで、これも温泉街伝統の色気なのかな?丸は松山に来て、初めて観光らしい事した、と…、お疲れさん。


DVC00061 (5).JPG主役「平賀源内」を勤めた、民芸の神敏将(じんとしゆき)君(歌える新劇俳優!)と合流し、横河原線終点「横河原駅」に隣接する(まさに線路間近!)、坊ちゃん劇場出演者御用達「のぶ」で芝居談義!


演劇人の熱さっていいなア。しかもカウンターだけの渋~い焼き鳥屋という「場」の誂えが、いよいよグッドな背景!松山の夜は長い…。


コメント(2)

「店の名前が違う!」と何処かで騒がれてる。地元でも有名なレストランらしいですもんね、ちゃんと告知しなければ。訂正させて頂きました。

松山市駅周辺を走る路面電車。市電と書いたが正確には「市内電車」で私鉄伊予鉄道が運行している。どうも京都「市電」のイメージと一緒にしてしまったらしい。良う似とるさかい…。

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