屋根の上のヴァイオリン弾き/日生劇場(ネタばれ)

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森繁氏のテヴィエを見た時、司祭役は益田喜頓氏だった。あの頃は道具幕を多用した古風な演出でした。市村正親氏主演、寺崎秀臣氏演出(浅丘ルリ子丈主演「恋はコメディ」の際、私の演出助手を勤めて頂きました)の21世紀版は、すっきりした装置(田中直樹氏)に場面転換もスピーディで心地良い。

森繁氏版からご出演は荒井洸子丈(フルマセーラ~イエンテ)、38年間!他に20年選手もいらして、このミュージカルが、聖書絡みで日本人には馴染みの薄いテーマに関わらず、これまで浸透したのは、一に、森繁久彌氏が日本人の実感としてテヴィエ役を育てた功績だと思う。

四代目市村さんの、艶やかな声で、可愛らしい中にも懐深い親父と、鳳蘭さんの、亭主を尻に敷いても全く嫌味のない「ママ」のコンビが抜群。

昔、映画版サントラLPを散々聞いたんで、ナンバーが始まる度に嬉しくなる。咲酒(えぐし)屋(植本潤)さん、お疲れさん!


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