大川橋蔵

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DVC00857.jpg雛祭りの東急BEセミナー。今期最終回は「歌舞伎座」をお題にしました。90分様々お話した中で、時間切れで取り上げられなかった幾つかの一つ、昭和42~57年まで続いた、歌舞伎座恒例師走興行「大川橋蔵特別公演」。


ご存知「銭形平次」の橋蔵丈が座頭でした。大正から昭和に掛けて執筆された岡本綺堂「半七捕物帳」のようなものを、と依頼された野村胡堂が残した、昭和のヒット小説「銭形平次捕物控」。幾人かのスターが映画化したが、やっぱり極め付けは週一のTVシリーズで、18年で888回(ギネス登録)主演した大川橋蔵!

四代目市川男女蔵(後の三代目左團次)の部屋子だった市川男女丸の素質を認めた六代目菊五郎は、男女丸を妻(妾から後妻となった)千代の丹羽家を継ぐ養子として、三代目菊五郎が引退から復帰して名乗った「大川橋蔵」を二代目として襲名させました。

所属していた菊五郎劇団では、同じ女形として一つ年上の七代目芝翫が上位だった関係か、歌舞伎の過渡期に映画入りし大スターとなりました。しかし、六代目の薫陶を受けた恩返しで、師走の座頭公演では「紅葉狩」「鏡獅子」「京鹿子娘道場寺」「蜘蛛絲梓弦」「藤娘」「船弁慶」「道行旅路の花聟」「お夏狂乱」「色彩間刈豆」「鷺娘」etc.など大作を、相手役も地方も一流を集め、中幕で演じていました。今ご存命なら83歳。映画での劇中劇、女形の声がいいです。


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通常の舞台は記録が残りませんが映画はフィルムが有る限り再生できるのが良いですね。雛祭りも終わり春めいて来そう。雅な、お雛様ですね。

後ろの大きな花は縮緬製です。橋蔵さん、養父崇拝で弥生の衣裳も、六代目が着た皆さんと違う柄(一回きりかも知れません。モノクロの写真が残ってます)で踊ってらっしゃいました。

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