墓参り

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DVC00809.jpg大晦日に行くようになったのは随分前だが、始まりの記憶がない。1985年のダイアリー「霊園へ行く」が最初なのか、最早確かめようもない。


当時の年末年始は静かだった。店という店がお客と一緒に休むから、初詣の善男善女が町を行けども、乾いた青空が静寂だった。乱痴気騒ぎをする欧米の年明けと大違い。大きな寺や神社周辺は賑やかだろうが、多摩川沿いの街角はシーンとしてました。


元日の都内ですれ違う車は、大幹部宅へ年始廻りする歌舞伎役者同士くらいだったと聞きます。昔は寄席と同様、芝居小屋も元日に初日を開けたそうですが、「元日くらい休みたい」という、五代目歌右衛門の鶴の一声で慣例となったとか。

ここ数年、大晦日墓参りする人、莫大に増えました。軒並み閉まっていた霊園周辺の石材店も、仏花を揃えてお出迎え。様変わりしました。あの、人っ子一人居ない静かな墓参りは、もう味わえません。

今年も無事に一年過ごせました、アン(京都の幼児言葉で拝むという意味。「アンしとき」)。


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