スケジュールが被ってて、ギリギリセーフ!拝見出来ました(神奈川芸術劇場大スタジオ)。
雷雨で一時外界と隔絶した「基地(私世代も同じ遊びをしました)」で、思春期を迎えつつある小学生六年生達が、子供の他愛無さと、大人社会の超縮図のようなものを、小1時間で圧縮して見せる。そして20年後の有り様を、衣裳と随所に挿入される字幕で表現する。
「蓬莱竜太」君という脚本家が引っ張りダコなのが頷ける、演劇的な遊びを軽々テーマと結び付ける、着想と説得力を目の当りにしました。
勿論、それを体現する役者あっての事。
モダンの中で、一番キャラクターの立つ津村君(「八百屋のお告げ」でお世話になりました)が、事件の核心を作る転校生「瀬戸」。
貧乏な家に生まれながら、後に、社長に代って工務店を切り盛りする逞しき「山上」の西條義将君(公演の合間を縫って「菅原」を見に来てくれました!)。
自閉気味なチビが、自分の夢(プロレス)に食らい付き続けている「日下部」の小椋毅君。
去勢張ってた悪ガキが、憧れの警察官として人望厚い先輩となった「姫島」の古山憲太郎君。
そして、元花組の深沢敦丈が、ヒロインとも言うべき、男子達を手玉に取り過ぎた挙句、右足に後遺症を残す大怪我をして、その後の消息を誰も知らない女子「篠井(しのい)」を演じた。
12歳当時の自分が思い出され、懐かしくほろ苦い記憶を彼方に、現実をすっかり忘れて拝見した。出演者5人なのに、タップリ豊かな時間が過ごせました。
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