岸家の夏/劇団鹿殺し

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ここだけの話、同世代の演劇人内では賛否両論な劇団です。勿論、俺は「賛」派です。歴代エンタテイメント系からすると、頼もしき後輩なんだけどな…。拝見するたんびに、このチープなガチャガチャ感は見習いたい。いつまでも、それを演劇的な面白さだと開き直れる、素晴らしき確信犯でいて欲しいです。自分の同年齢当時を思うと、ずっと「大人」な彼らです。だからこそ!の気になる点を首脳部に話せたのは、関係者特権で初日打上げに加えて貰った嬉しさでした。

創立十年を超えた年輪と、根っからの持ち味が、今丁度いい具合かも知れない。折角、旬な公演なんで、ネタバレを避けますが、ドラマを重視しながら、都度々々に見せる至極演劇的な場面がとても愉快。クライマックスの試合なぞ、判り易く虚実が入り混じっていて秀逸。

小劇場の良心?千葉雅子丈の奮闘に拍手。田仁屋さんは、既に、若い劇団員よりも鹿殺しベテランという事実だからか、余裕な印象で、本役を演じる際も力が抜けてていいんじゃないの。裏事情を伺うと、現場では随分「頼れる兄貴」だそうだ。フン、花組では甘えん坊なクセに!嘘々、俺も充分頼りにしてますよ、トモディン!