冬物語/子供のためのシェイクスピア

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「さくらホール」お初な劇場でした。エントランスや舞台裏、不思議な設計ですな。場内も、どうやらクラシック演奏用の音響設計らしく、残響時間が長い。

『冬物語』出口典雄氏演出で、随分以前に見たが、ドラマのどんでん返しは覚えていた。定番山崎氏演出が淀みない。今回、ドラマ重視なのか、机や椅子の移動は控えめ。総勢9名で国と国との恩讐を描くので、複数役を演じる着替えも笑いにしたり、その流れは変だろという原文への突っ込みも、手馴れた感じ。客席の年齢層に幅があるせいか、それぞれの世代での素直な反応が羨ましい。パトロンのお好みに応じて書かれた戯曲だからこその好都合主義と言わば言え、見終わった時のすっきり感は、正しい芝居見物の姿勢だと思う。

シェイクスピア作品、喜劇であろうが悲劇であろうが、必ず見目麗しい男女の若い俳優が一組が必需なんだね。伊沢磨紀チャン百面相でした。DVC00443.jpg同じ全シリーズ出演の戸谷昌弘君、常連幹部の佐藤誓君、それぞれが核を担っていて、半劇団方式の良さを改めて味わいました。

客席に居たご常連のお一人小須田康人氏と、もと曲屋と、渋谷の町で(なんだ、随分ボケてるな。酔っ払いだからか、いや、機能のせいとしておこう)。