けもの撃ち/椿組

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作・演出の竹重洋平君、波多屋に続き是屋がお世話になってます。ここ花園神社境内特設ステージも26年!長年培った椿組の世界と、今大注目の弾丸MAMAER、竹重君の世界が、緊張感を保って共存している。

偶然だが、この数日、男が生み出すザラッとした舞台を見ている。でね、みんな、実は繊細なの。いいなあ、野郎どもって。

原発事故のイメージがチラチラと。子に未来を託す、いや、託せない!という葛藤が幕切れに。この段取りは、初日前の深夜にうんうん唸って生れたと聞く。いいなあ、諦めないって。

野外なんで、舞台の向こうに明治通りの喧騒が嫌でも飛び込んで来る。演出家は、普通いじりたくなるんだが、見えるがまま、聞えるがまま、一切無視の舞台作り。そのせいか、しっかり大正時代を背景にした物語に対して自然と距離が出る。だって、拝見した夜なんか、煌々たるネオンの漫画喫茶店宣伝トラックが、山場にも関わらず信号待ち!この違和感から観客は寓意を感じ始める。これ、計算だよね?竹重君!あ、さっきの宴席で聞けば良かった。

DVC00442.jpg松本紀保さんご出演とあって、客席にいらした高麗屋ご夫妻に、ご挨拶申し上げる。この顔触れ!外波山氏の鋭敏なアンテナに、いつも関心させられる。

《画像》終演後、テント内にてお客様との打上げ(連夜行われてます。「これも芝居の一部」とは外波山氏の言葉)!御老屋さんもご臨席。面長コンビでした。追伸、野外劇のテンションって怖い怖い。今宵も、幾つか体張ったアクシデントが…。どうぞ、どうぞ、お怪我のないよう千穐楽をお迎え下さい。