音楽の時間/リリパットアーミーⅡ

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有り難い(≒有り得ない)という感謝の気持ちを、日本人は「ありがとう」と言う。この数日、この気持ちを大切にしなければと思う。阪神大震災経験者が大半の演劇公演が、下北沢で休演せずに幕を明けている。

開国に伴い、お付き合いの始まる欧米に倣おうと「『国歌』を作詞作曲する」というモチーフでもって、日本人のナショナリズムの裏表を見せるという、結果的タイムリーになってしまった作品。題材は遠いにせよ近いにせよ、過去の事柄(国歌誕生秘話~オリンピック等での国歌演奏。君が代に対する是非を含む)を扱っていながら、ここ数日、日本国の存亡さえもを揺るがすかも知れない?時期に、この国土に居る我々が、助け合いという個々の気持ちも含め、民族の為に一体化するという重要性を思う(俺だけかしら…)舞台だった。「不屈の日本」という、大震災報道に関する海外メディアの日本人評価を、改めて思い出した。

ただ原発事故に関しては、科学文明に頼った挙句に人類が味わう因果を実感する。「驕れる者は久しからずや…」『疎開』という単語が妙に現実感を帯びて来た…。