ある事情で、ご贔屓皆様が支えている各ご贔屓HPへの公演毎のご挨拶を、初めてここに集約させて頂きます。九ヶ月の間を置いて、いい時期にいい経験が出来たと確信出来ました。14年振りの札幌公演も好評で、花組30年への確かなステップが踏めたように思います。さて個人的には、6日後「サド侯爵夫人」の初日です。よく判らん状態の日々です。今宵、お峰は数時間のサナギ期間を経て、朝日と共に、あっと言う間にモントルイユ夫人へと変体します。明日は衣裳付きの通し稽古 。
今年のノーベル受賞者の先生が「日本の教育制度が学問をつまらないものにしている」と指摘。尤もです!英語は中学から宿題だらけで閉口しっぱなしなままに、大学含めて10年授業受けても喋れやしない、大っ嫌い!一方、成績悪かったけど、数学と物理は、偶然高校で面白い先生に出会って、すごい楽しかった。で、成績悪いくせに理系の大学に入学して失敗したけど、雑誌「ニュートン」は暫く購読してました。
基本的なモチーフはデザイナー矢吹氏によります。ダブルキャストという企画から、双子の胎児がイメージされました。「水」と「母」は鏡花生涯のテーマでした。戯曲「夜叉ケ池」には直接的にそれが想定されていないようですが、「胎内回帰」はまさに鏡花の、ある意味、願望だったかも知れませんね 。
ともかく見ている人。役者の日々を変化を次への自分の発想、そして役者への示唆に転化して行く。4日間お留守のモントルイユ(ご免なさい!)に、大きな提案を頂く。俺が知らずに演じてしまったモントルイユの中に、三島の秘密のキーワードがあるかも知れない!だったらこうしたら という個別な話し合い(スズカツはいつも、駄目出しは個別の会話になります) 。有難いです。
歌舞伎では、女形と立役入れ替え、主役と三階の入れ替え、たまにチョボ(義太夫)が役者だったり 。文楽ですと、演奏者と人形遣いが入れ替わったりしますね。「ソソリ」とも言って千穐楽にするパターンが多いようです。花組では過去に、「ロミオとジュリエット」「いろは四谷怪談」などで実施していますが、今回は何年振りでしょう。基本的にはお客様サービスですが、意外な配役を勤めたのに、それが好評で、後々本公演の配役に影響する事もままあります。