定義は判らんが、学生の頃から、随分現場で物を言うポジションだという認識はある。
稽古場までが演出家の仕事で、劇場に入ったら舞台監督が現場責任者だという字面だけ学んだ同期連中が、舞台稽古期間に入ってから、演出家と舞台監督がイニシアティブを巡って喧嘩する様子を見て、役者馬鹿な僕は驚いたものだった。
本当の現場に出るようになって、演出家の夢物語を、実現する為に働くのが「舞台監督」という図式が判って来た。それは円滑に初日を開ける為に、金と期間までを計算する現実的な頭脳と行動が求められる。だからこそ、演出家に、こういう方法なら実現出来ますという提案や、それは無理です、発想を変えて下さい、という意見事もするのだ。
流石「龍が如く」の現場は、様々テクニカルな部分が大事なので、顔合せ以来、付きっ切りで演出家をフォローしている。演出助手は、演出家の散文的な発言を整理し、どんなポジションのスタッフにも判り易い言語で伝える仕事を担当する。
芝居の内容が役者の演技だけでない、視聴覚方面で複雑な演出の場合、この「舞台監督」と「演出助手」がそれぞれちゃんと機能していないと先ず駄目なのである。如何に信頼していようが、気に入っていようが、現場に詰めずには日々の変化に対応出来ないのである。
居なきゃ駄目だッ!
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