「南北オペラ」、盛況の内に幕を下ろせた。幕外幕内の水下への思いが、セーヌ・フルリの空間で濃厚に混ざり合った舞台だった。嬉しい、そして有難い。
でも、ほんの少しの寂しさをチラチラ横目で見つつの日々でもあった。大きくて優しかったあの背中の温もりは、もう味わえない。僕も含め座員一同、稽古や本番中、何の脈絡もなく鼻の奥が熱くなる経験をした。
座員の前では絶対泣かない男だった。お母上の葬儀では、涙が出るからと、参列した僕らと一切目を合わさなかった。只一度、僕らの前で、号泣したいのを両手で顔を覆い、必死に堪える場面があった。
「怪誕身毒丸2013」の稽古初日。休演の理由説明の折だった。事前に、自分の口から直接、病名を明かすと打ち明けられた。一言二言の後、絶句した。横に座っていた僕は、ここで手を差し伸べては、彼の我慢に水を差すと思った。一緒に泣きたかったのは事実だ。でも、彼はそれを望んでいないだろう、そう判断して、落ち着くのをじっと待った。
沸き起こった感情を振るい捨て、元通り笑顔を交えて、淡々と病状を説明した。そんな水下を見てしまった我々は、あれからずっと、人前で思いっ切り泣くのを避けているのだろう。だからこそ、不用意に込み上げて来てしまう。
悲しいけど楽しい。「南北オペラ」は企画の趣旨通り、無事に終わった。
「南北オペラ」楽しく拝見いたしました。
「悪名」を通じて加納さんを知り、今回花組芝居さんも初、HON-YOMI芝居というのも初で、少々緊張いたしましたが、行ってよかったです、素晴らしかったです。
水下さんの写真が出てきた時には涙ぐんでいるお客さんもいらして、賑々しく明るいお芝居の中に、水下さんを追悼するみなさんの気持ちがあふれているのを感じました。
本当に素敵な方だったのですね、そして花組芝居さん、素敵な劇団ですね。
有難うございます。同じ音楽入りとは言え、そのジャンルの違いに驚かれたのではないでしょうか?今後もご贔屓賜ります、お願い申し上げます。
南北オペラ 大入りおめでとうございます! 二度目ともなると歌も覚えていて一緒に歌えました(口パクで...笑) 水下さんの歌も聞く事ができ 涙と笑いの楽しい時間を過ごさせて頂きました。ありがとうございました。
芝居の方は、大介がポイントポイントをコピーしてくれたのと、それを更に自分のテンションに取り込んでいたのが、長年率いている自分としては、回顧だけでなく将来を見せてくれて、とっても嬉しかったです。
大介さんの藤原純友は水下さんそのものでした。 どれだけ入れ込んでなりきろうとなさったか大拍手ですね! ところで賀茂泉いかがでしたか? 黄金色のお酒を楽しめていただけたら嬉しいです。
実際、毎夜飲めや歌えや(ご免なさい、散々歌った後なんで歌はありませんでした/笑)だった勢い、あっと言う間でしたが、「賀茂泉」皆で堪能させて頂きました。有難うございました。