タイトルのイメージを裏切る、山の手のマンション群をきちっと立て込んだ、小奇麗な装置(本水の雨!)、テレビ局の下請け制作会社事務所が舞台という、意外な設定で幕が開く。
オムニバスらしからぬ、起承転結が明確な物語。兄弟が取り合った女、従兄弟のオカマ&トルコ人の恋人、別れた妻の犬狂いな愛人etc.、百花繚乱な設定を、丁寧に出入りさせた、桑原裕子女史=作の前編。それを受け、十五年後の彼らに「老い」のテーマを加え、演劇的な力強さ(演出も兼ねる)で、ドラマティックに盛り上げた中島淳彦氏=作の後編。
ばら撒かれた物語を、一気に積み上げ、全員がラジオ体操をしつつ幕となる。世代そして学校の違う出演者が過不足なく生き、ちゃんと物語を全うする様子に拍手。
画像は、村田雄浩兄と西山水木嬢。道学先生チームと井之上隆志丈はじめ、総勢十三人全てが濃い顔触れでした。
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