「日本振袖始」「曽根崎心中」/国立劇場

| 修正

「にほんふりそではじめ」神代を扱った大近松唯一の作品。昭和46年に戸部銀作脚色で、古典歌舞伎仕立てで復活上演された。野澤松之輔の曲と、六世藤間勘十郎の振が面白く、今回を含め四回の上演を全て見ている。四演目は、全体の筋をまとめて説明する序幕付きだが、この幕、中身も見た目も随分と薄味な仕上がりになっている。

「曽根崎~」改めて、モダンと古典が上手く融合された作品だと感心する。DVC00516.jpg「日本~」といい、この「曽根崎~」も、「歌舞伎らしさ」を肌で会得した人々が再創造したものは、幾度見ても歌舞伎好きの感性をくすぐる。

本日(25日)山城屋が襲名以来100回目のお初という事で、終演後、花束贈呈とご見物全員にサイン入りブロマイドが配られた。昭和28年の初演から通算すると、1300回!を超えるそうだ。