プラトーノフ/俳小

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アントン・チエホフ17歳の処女作!書かれた時は題名もなかったそうだ。そのまま上演すると9時間掛かる作品を、1981年に早野寿郎氏が2時間半に圧縮した。その本邦初演台本を、ロシア国立マールイ劇場の演出家ウラジーミル・ベイリス氏が、新たに練り直して演出も兼ねた、とっても「新劇」らしい舞台。

女ったらしにも程があるだろう!という主人公プラトーノフの物語。本人に言わせれば、惚れられちゃうんだから仕方ないのだろうが、数多居る不倫相手の一人に射殺される自業自得の結末が、喜劇でも悲劇でもない所に、10代にしてチエホフは自分の世界を確立していたという事か。ちょっと興味をそそられるストーリーではある。

この戯曲をモチーフにした映画「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」の主人公は死なないらしい(未見)。

ご見物に配られる冊子に記載されているので、ここで発表しま~す。来夏、この俳小の皆さんの公演を演出させて頂きます。唐十郎氏「少女仮面」を取り上げるのが、ちょっとドキドキです。