続・京都

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4月下旬、母方の叔父が亡くなった。百ケ日の納骨に30人を超える親族が集う。誰もが認める雨男だった叔父なのに、時より刺すような陽光に蝉が鳴く。皆、汗だく。

幼少から病弱で神経質だったが、実にひょうきんな人物だった。小学校の頃は、毎夏、父と母の実家それぞれにご厄介になっていた(両親とも京都出身)。その両祖父母も今はなく、父の実家は駐車場になり、そして叔父が居なくなった…。

DVC00450.jpg京都では、お骨は全部拾わず、しかも骨壷は寺へ返します。つまり、主要部位だけを麻袋に入れ納骨するのです。


精進落しはイタリアン。叔父お気に入りの店で、叔父お気に入りのメニューを頂く。かつてイタリアで味わった美味さと、同じ味を出すというのが贔屓の理由だったと聞く。僕は初来店だったが、小食で薄味好みの叔父を思い出した。

父を含め、叔父の兄弟&いとこ達が、酒好き揃いで実にパワフル。僕はその下「またいとこ」グループなのだが、グループ内は随分年下ばかり、乳飲み子も居るので、50を過ぎてもお子供衆な感じ。実際、僕らの代の参列者は、遺児姉弟と従姉妹が一人、計4名のみ。

プラス著しく異業種だし、更に東京と京都の隔たりもあり、親族の冠婚葬祭に加わる事は滅多になかったので、皆さんから「いや珍しい、ユキカズ君。何年振りやろ?」

久し振りなので京の土産物を購入。帰路の友に、京都某名店の鯖寿司を食す。鯖は往時の半分の薄さ。…明らかに味が落ちている。矢張り、全国区を狙い普及版になると質が落ちる。芝居も同じ。献杯。