日本人のへそ/井上ひさし追悼ファイナル

| 修正

「演劇」そのものなのに、「演劇」に対しての批評性に溢れた名作だね。初演時(テアトルエコー)、客席はぎゅうぎゅうで大爆笑だったのに、思想がねえ!とお玄人には酷評されたらしい。でも今や演劇界の中枢で上演されています。DVC00317.jpg喜劇人でも漫画家でも、年齢重ねて偉くなると、芝居が渋くなったり、テーマが説教臭くなったり…。井上さんの姿勢は首尾一貫、宗旨替えをしなかった。

今回完全新曲の作曲と生ピアノ演奏、そして重要なポイントでの芝居を担当した小曽根氏の存在は大きいと思う。演出の栗山氏は、波多屋や咲酒屋がお世話になり、ご夫人の中川安奈さんとガチンコ共演(「剃刀」夫婦役でした)しているのに、ご一緒した事ないのですが、改めて硬軟を弁えたお仕事に感服する限りです。

画像は初日拝見の花組連の宴席に合流叶いました咲酒屋さんでございます。