お月さまの笑顔/経済とH

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新克利さんの舞台姿を見たのは学生の頃だった。赤坂の体育館のような場での実験的な芝居で、四方の壁にぐるり並んだ客席に、出番のない俳優も進行する芝居を見詰める形式だった。当時、授業で「リラクゼーション(身体中を緩める事で、閉じ込められた感情を開放する訓練)」を学んでいて、出番直前の新さんが正にそれを実践していたのに驚いた。新橋耐子さんがポケットの舞台に立っているというのも貴重。伊予屋さんと扉座の岡森諦君が兄弟というのも愉快。日芸後輩の松田かほりは、ほんと年齢不詳だな。日向屋さん(井之上隆志氏)が隣の席でした。最近のお仕事が「佐倉義民傳」「文七元結」ほとんど歌舞伎役者です。でも歌舞伎役者からは「半民間人」と呼ばれるそうです(笑)。