海を行く者/PARCO劇場

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顔触れの濃さと好評だという噂だけで客席に座り、これがアイルランドに伝わる民話(?)を換骨堕胎した現代劇と次第に知れるにつれ、深い興味を覚えました。最初は、巧者な俳優達の芸尽くしを楽しんでいましたが(それはそれでチケット代だけの事があったと思います)、戯曲に込められた思いが見え出すと、贅沢な才能付きの深い深い寓話なんだと、更なる奥行きを感じ、それこそ固唾を飲んで拝見しました。こういった大人なプロデュース公演でも、駆け出しの若手が参加していて、その演技落差にハラハラしたりしますが、このメンバーにそんな気遣いもなく、戯曲と芝居の巧みさに心地良く酔えた舞台でした。