ウィキッド

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俺、グリンダやる(何時?何処で?)!それが駄目だったらモリブル(あの衣裳が着たいんだろ)!脚本はまさに、定九郎を善人に仕立てた(菊宴月白浪)南北的視点。本歌取り文化の日本のお株が奪われた格好です。そこに、仮想敵を作ってグループ(友人間~国家)の結束を企てるという「政治力学」まで織り交ぜて巧み。グリンダが何故やりたいって、こういう振幅の大きい役大好き。高飛車で可愛くって、能天気なのに一途、そして本人も認める人気者なのに、彼女は肝心なものを全て失う…。誰からも愛されるのに、望み続けた愛を取り損ねるグリンダ。誰からも愛されなかったのに、最後に本当の愛を勝ち得るエルファバに比べると、実に難しい役だと思う。久し振りに飯野おさみ氏(オズの魔法使い役)を拝見。懐かしいな~。全くこの劇場にはバトンが何本あるんや!?という装置。わざとシンメトリーを外した衣裳。きらめきまくる照明。PA効き過ぎの音響が残念かな、折角生オケなのに。見事訓練通り歌い踊り喋る役者たち。「バラつき」「ザラつき」を廃するのが「四季流」なんでしょうね。