ワン・ピース/新橋演舞場(ネタばれ)

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花組芝居っぽいというネット上の感想を知り、こりゃ見ざるを得ないと、一切予備知識無しの状態で演舞場へ。

同伴したオッシー(押田健史、現在花組芝居研修中)に「どんな話?」「海賊達が宝物を求めて冒険する物語、と思えば良いです」お互い大雑把過ぎ(苦笑)!

どうしても避けて通れない背景説明が殆どの第一幕に続く、第二幕が何と言っても白眉だな。先代譲りの本水&宙乗りが効果的に挿入され、特に劇場内が一体化する、大きな鯨が泳ぐ中、サーフィンで客席上を斜め横断する宙乗り、しかも主題歌大合唱という件は、手放しで興奮した。浮遊する鯨がともかくデカかった。

第三幕は大立ち回りが見せ場。大長編を収める為に、幕切れまでがたっぷりなのは、色んな絡みがあるのであろう。

歌舞伎コスチュームをまとった原画キャラクターが覗く定式幕(上下開閉だか…)が秀逸。ニューカマーランドのオカマ達の中に、矢絣メイド(2008年「怪談牡丹燈籠」で登場させた)が居たのに驚いていたら、終幕、勢揃いした海兵の衣裳が、殆ど「泉鏡花の天守物語(2000年)」の討手の武士達と極似で、再び「おおッ!」白ひげ団、時政(盛綱陣屋)と知盛(大物浦)を合体させた白ひげを始め、手下の衣裳デザインがパンク歌舞伎で抜群!

福士誠治さん、浅野和之氏(イワンコフで「夢の遊眠社」芝居が見られるとは思わなかった)、井之上チャル君、など、梨園外の俳優が交じり、一方梨園チームにも、歌舞伎味の濃淡の差があるのを見ると、「身体」という事を考えさせられる。特に、洋装に関してノウハウの皆無な歌舞伎女形の難しさ。また、ルフィとエースの愁嘆で、様式演技とナチュラル演技のアナクロ状態に唖然とした。二代目左團次が編み出した新歌舞伎の台詞術以降、現代語では、矢張り新劇系に軍配が上がると言う事か…。


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坂東巳之助君が大活躍してると思ったら、ロビーでお母様の寿ひずるさんに遭遇。結局、出演の市瀬秀和君(左端。クザンのワイヤーアクション、カッコ良かった)も交え、ワイワイ飲んでしまったとさ。


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