ゼブラ

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「おしるし」の作・演出田村孝裕氏、シアタークリエデビューを、那河岸屋と拝見。2005年当時停滞気味だった劇団ONEOR8の一か八かの起死回生、白黒(「ゼブラ」タイトルの由来だそうな…)つけようぜ!と書き下ろした代表作だけあって、再演を重ねた煮詰めた感一杯。「憎いあんちくしょう」で恋人同士を演じて以来の斉藤由貴さんの魅力も一杯。作り込み飾り込んだ美術(香坂奈奈氏)。向田邦子氏「阿修羅のごとく」のオマージュ作品として実に上質な小劇場的台詞劇が、先月まで「放浪記」が上演されていた元「芸術座」客席一杯のご年配を笑わせ泣かせという現実に、演劇界の「今」を見せ付けられ、感慨深い。