2011年5月アーカイブ

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一杯の赤坂ACTシアター。三宅裕司氏還暦記念の舞台ですが、本編ではその事に触れず、少しドジ気味な宇宙人が、人間に化けて繰り広げる喜劇。これにでっち上げのUFO事件が絡むという、定石通りのシナリオに、喜劇人それぞれのネタがテンコ盛りで進む舞台は、喜劇人達が練りに練ったコントで茶の間を笑わせていた当時を知る世代には、ともかく懐かしい(伊東氏と三宅氏の「歌になっちゃうコント」久し振りに3人揃った赤信号etc.)!わざわざチープな大道具(でも見せ場では、これでもか!という装置が出現)、楽屋落ちの挿入具合もサラリ大人な感覚。初日(27日)ならではのトチリ(小道具持参忘れ)を立派なコントにするのも、百戦錬磨揃いならでは。真矢さんの、豪華超パロデイショーに客席は大笑い。何故か可愛い春風亭昇太氏。ともかく「楽しい」作品です(6月12日まで)。

堕落美人/弾丸MAMAER

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お初です。時事物(二二六事件など!)をモチーフに、確実な活動をされているとお見受けした。時効まで後21日に逮捕された「福田和子」をモデルに、彼女に関わった人々の悲喜こもごもを、大胆なフィクションで描く。

波多屋は、この事件を担当したお陰で、人生を狂わせてしまう刑事役。「精霊流し」で演出させて頂いた「みっちょん(芳本美代子さん)」が、可愛らしく、かつ狡猾で、そして悲しい女を生き生きと演じています。巧みな筆ながら台詞に頼り過ぎず、緩急の明確な劇空間を作る、作・演出の竹重氏は、肉体派のイケメンで、稽古場で筋トレを欠かさないそうだ。軽さも心得た骨太な舞台が、それこそ頼もしい。

をんな善哉/青年座

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学生の頃、青年座と聞くと、新劇でありながら、歌舞伎(盟三五大切)~ミュージカル(三文オペラ)まで、様々なジャンルの舞台を次々に見せてくれる今「旬」、まさに「青年」座だった。鈴木完一郎氏が大活躍していた。今思えば、大学三年に、最晩年の寺山修司氏に出会わなかったら、青年座の門を叩いていたかも知れない。何せ、大学の実習発表で、「夜明けに消えた(弱虫)」、「第三の証言(梶原一郎)」、「女たちの招魂祭(中年の夫)」と、青年座の名作ばかりを勉強していたのだから。

卒業後、青年座創立メンバー関弘子さんと共演し、ご主人観世寿夫氏の思い出から、ソプラノ歌手だったお母様の関種子さんを紹介して頂いたり、色んな事を教わった。

花組芝居を立ち上げてからは、グローブ座のプロデュースで、手塚秀彰氏のロミオに、乳母をさせて頂いた。その時のジュリエットは久本雅美さんという、異色の舞台だった。

僕は出演していなかったのだが、同じグローブ座で上演された「じゃじゃ馬ならし」で、上杉祥三氏のペトルーキオに、相手のカタリーナを演じていたのが高畑淳子さんだった。その縁か、ペーター・ストルマーレ氏の斬新演出で、僕がティターニアとヒポリタを勤めた「夏の夜の夢」を見て頂いたのがお会いした最初。後にも先にもそれっきりなのだが、先日「ギルバート・グレイプ」を観劇して下さった際、まさに20年振りに楽屋で再会した。

一方、今回の出演者のお一人、青年座の綱島郷太郎氏が、ERで射留屋と共演していたという。また、この戯曲を書き下ろしたのは鈴木聡氏!DVC00371.jpgそんなこんななご縁で、久し振りに青年座の舞台を拝見した。

ともかく高畑淳子さんありきの公演で、出ずっぱりのご活躍。高畑ワールドな舞台に、達者な青年座の共演者が厚みを加え、新劇らしいお顔触れの客席が、打てば響くという具合に笑い、またしんみりとする。青年座の瑞々しさは健在だった。

金八つながりか、森田順平氏も客席に居たので、金魚のフンになって楽屋へ赴く。「今だに覚えてるわ、あなたの女形!」「僕、森田順平の親戚なんです」「ええッ!?」てな事で、配り物のタオルをちゃっかり頂いちゃった。プラス、ご見物全てに配られた試供品もついでに。

CHUJI/脇組プロデュース

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初演より枝葉を落とし、「ドラマティック」を前面に改めた再演。その分、印象がシンプルで、主役のみならず人物一人一人が際立って、ある種の群像が見えました。

新しい国を作る為の旗頭も必要だろうが、世界のあちこちで、かつて希望の旗頭だった人物の転落が相次ぐ昨今、ヒーローの有り方を、古式に乗っ取った貴種流離譚的に見せた設定が、懐かしく、又、見世物として説得力を持つという事実を見せて貰いました。脇組の客席は、年配の男性が多くいらっしゃるのが特徴。ヒーローの不在をどう埋めるか?という芝居は、彼らにどう映るのだろう。終演後、久し振りな新橋の宵、町行くかつての企業戦士の今!を眺め、そして想いました。

散り際に、これ又古風な「捌き」を見せてくれた天邪鬼屋さん、楽日までお怪我のないように。

ヨーグルト

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子供の頃から胃腸が弱く、しょっちゅう腹を下していました。胃腸カタルになった事もあります。役者になってからは、アルコールの追い討ちで、常に腹はゆるみっ放し。これも体質と諦めていましたが、僕にとっての特効薬が見付かりました。「ヨーグルト」。

肉好きなんで、それ以外の動物性な食材は、卵をはじめ遠慮し勝ちだったのですが、数年振りに食した翌日の便通がビックリする程良かったのです。その後、何かの理由で2日も怠けると途端にゆるみ出すという、判り易すぎる効能で、今や必需品です。が、大震災以来、品薄食品筆頭の一つでもあるので、日々少しずつ消費し、無くなり次第、購入時の条件「一人様一個」に従い、地道に摂取しております。乳酸菌万歳!

日芸

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「日本大学芸術学部」。僕は、その演劇学科、演技コース卒業であります。在籍中、学年担当だった「原一平」先生は、今や学科主任教授!その原先生が、還暦をお迎えになり、長年顧問を勤め、僕も2年程在籍していた「歌舞伎・舞踊研究会」卒業生有志から、正絹の暖簾を贈りました。その贈呈を兼ねた飲み会に加えて頂きました。

学び舎のある西武池袋線江古田駅に降り立ったのは、何年振りでしょう?十年できかないと思います。集合場所は、僕の当時から演劇学科生御用達の居酒屋「かぐら」が、再開発で移転し先月新オープンした新店舗。梯子した二軒目は、更に古く、場所も店内も殆ど、そのままな「鳥忠」!

日芸の新江古田校舎は、噂やネットでも、その最新振りを見聞きしていましたが、折角の暖簾なので、校舎内の個人部屋の入り口に下げよう、と、DVC00360.jpg僕にとってはお初の立ち入りと相なりました。新築特有のケミカル臭が漂うビル内。ご覧下さい、暦が還った若々しい「浅黄」に、原家の家紋「雪輪に蔦」を染め抜いた暖簾の横には、お肥えにはなりましたが、僕が大変お世話になった学生当時そのままの、これ又若々しい原先生!「のし」の字は、還暦の赤を因み、少し大きく染めたそうです。

同時代のみならず、昨今の古典も含めた演劇事情を肴に盛り上がれるのも、原先生の学生当時(勿論、日芸OBです)からの見聞の広さからです。何処かで背中を追っている私も、豊かな気分で時間を過ごせました。原先生、改めておめでとうございます!

DVC00355.jpgスケジュールの都合で舞台稽古を拝見させて頂きました。新進(空想組曲)ほさかよう氏の脚本、劇団NLT北澤秀人氏の演出、その他様々な所から様々な方々参加の中、初演舞台に出演した縁で、坊屋さん、初演とは違う役をお勤め。


小劇場が生み出した作品が、新しいテンションを有する場で、新しい息吹を得るのは嬉しい。価値観が様々違う現場なので、戸惑いもあるかも知れないが、作品が再評価される大切な機会だと思う。生み出す場に居る私達が、他では出来ないその使命を改めて厳粛に受け止めるのでありました。

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