その七拾九
新宿のシアターアプルが今日でその歴史を閉じる。
僕の、記念すべき(東京での)初舞台はこのシアターアプルで、「櫻姫全傳曙草紙」神戸公演が終わって夜行バスで帰京、そのまま搬入・仕込みという強行スケジュールでメチャメチャ辛かったのを覚えている。
それからも度々お世話になった。
「泉鏡花の天守物語」「南北オペラ」「和宮様御留」…ちょっと寂しくなるなぁ。
12月は、友人の命日が4日もあって気が滅入る。
いろんな思い出や、自ら命を断ったコトを知った時のショックは今も鮮明に記憶しているが、さほど引きずらないでいられるようになったのは、去年も今年も現場があるからなんだと思う。
今年もいろんな「役」を演った。安請け合いと非難もされるけど、結果的には満足している。
こんなにガツガツしていられる環境はここ5年くらい前からなんだけど、当初は部屋に帰ると泣いてばかりいたし、恨みもした。
でも、5年前に僕を解放してくれたアノ人のおかげで、多分今の僕がいる。
「ありがとう」を言いたい。
その七拾八
ぼた餅って…季節で呼び名が変わるんですって！
冬は「北窓」らしい。
25日の稽古後は、恒例となった「肉祭り」。
鶏、豚、牛、普段のひもじさから胃がビックリするんじゃないかと思われるような上質のお肉を堪能しました。
公演稽古の度毎に差し入れをしてくださるお客様、ホントにありがとうございます！
オフの今日は…「Paradise」を諦め、代わりにウチを観に来てくれる約束で、「イルミナ」で共演した青木まさとくん達(他に2人も)が出演する、劇団歴史新大陸「助太刀御免!決闘高田馬場!!」を観にムーブ町屋ホールへ。
「観に来て、ダメ出ししてください」と言われ、「義理」のみで観にいったけど…久々にハズレをひいたかも。
「Paradise」観に行きゃよかったなぁ、って今もすぐ近くにいるんだけど。
写真は八重子さん(母ね)手製の「北窓」。
その七拾七
「夜叉ヶ池」の稽古に入ると…ラピュタが観たくなる症候群にかかる。
と同時に「バグダッド・カフェ」も観たくなる。
僕のバイト先、新宿ゴールデン街のカンガルー・コート・ディシジョン木曜担当の富田愛子が出演する
アンティークス
Vintage7「時のコンチェルト」を観に下北沢OFF・OFFシアターへ行ってきた。
芝居の感想はさておき(つまんなかったとかじゃなくて、彼女にタップリ伝えてきたし)、彼女、日芸に5浪か6浪して入り、昔ウチにいた橘と同期で加納さんが卒公観てるらしく、山の手事情社の研修生だったコトもあって、つまみ枝豆さんの劇団にいたこともあるというツワモノ。
世間は狭いとつくづく感じる今日この頃。
自分が食べたいから、今夜は「鶏肉とキノコのグリーンカレー」作ってみました。
その七拾六
降って湧いた連続オフ、たまっていた洗濯モノをやっつけたり、押入れの中の不要なモノを捨てたり、やるコトやれて静養もしっかり出来ちゃいました。
が皆様、風邪・ノロウィルス・インフルエンザ等はやってるみたいですんでお気をつけください。
まずは手洗い・うがいですぞ！
この一年の自分へのご褒美に、いや久々に買物欲がわいてきて、靴を買いました。しかも二足！
ま、奮発したには違いないんだけど、一足目が現品処分でかなり安くなっていたのと、二足買うと、二足目が半額でトータルでも一足目の元の値段より安いってんで即決。
昔はなぁ、コールハーンのローファーにこだわっていたんだけど…いつからだろ？安さにこだわるようになったのは。
その七拾五
↑タイトルは学円の台詞から、落語の引用らしいので調べてみてね。
僕とイソップばかりでまわしてるのもどうかとは思うけど、せっかくの稽古場日誌、「誰も書かないよりは絶対にマシ」かと…お付きあいくだされ。
休み明けの今日から武蔵屋組始動！
一場をじっくり、だから居なくても構わないんだけど、稽古見てるだけでも楽しいから休まずに来ちゃう。
4回目(僕自身は3回目)ってコトもあるけど、これほどほとんどのBGMを口ずさめる演目もないなと思う。
芝居が先か音楽が先かわからないけど、互いに連動していろんなコトを思い出す。
13年前の稽古初日、オープニングの曲で驚いた。
僕の大好きな(女優の出ている)映画「ベティブルー」から使うとはっ！
僕はクチビル女優が好きだ。
好きな女優は？と聞かれたら…迷わずナスターシャ・キンスキーとこの「ベティブルー」のヒロイン、ベアトリス・ダルと答える。
でもベアトリス・ダルは…この映画以降パッとしないし、薬とか万引きとかやって堕ちてっちゃうんだよね〜そんなトコも含めて好きだけど。
って、あ、どうでもイイですよねぇ？
ハイ、長崎から強飯な話でした。
その七拾四
稽古休み…なんだけど、代わってお店に入るコトになり、日曜の閑散としたゴールデン街でコレを書いている。
昼に扉座の「人生のクライマックス」を観にいく。
横内さんの二年ぶりの書き下ろし、かなり久しぶりに観る扉座、そして演劇の甲子園・紀伊國屋ホール。
十何年も前から見知った人、ここ近年出てきた人、知らない人…といたが、客演の、演劇集団キャラメルボックス・岡田さんも含めてみな巧い、そしてとても「劇団力」を感じた。
再来年、扉座は30周年を迎えるそう。
当日パンフとカーテンコールの横内さんの挨拶にジーンときた。
新宿通りの歩行者天国では「フリー胴上げ」が…よく澄みきった空に気持ちよさそう。
その七拾参
今日(30日ね)から「泉鏡花の夜叉ヶ池」の稽古が始まったんだけど…まず、懐かしい、嬉しいの一言(いや二言だろ)。
僕自身、'95年の再演から三回目のこの作品、先輩方の造り上げてきたものを大事に吸収しつつ演りきることで、更にいいモノを目指していきたい。
28日は、花組通信会員様限定の感謝パーティーが目白の椿山荘で行われた。
僕らの服装(?)っていうか衣裳は、レナウンさん(旧ダーバン)からお借りしたものなんだけど、基本アイビーでコーディネートを冒険しないタイプだから、自分では恐らく手に取る勇気もない、この三つ揃いのスーツを僕に選んでくれた三人(丸ちゃん、大介くん、ヨーコちゃん)に感謝！
着こなせてるかどうかは別として…スゴく気に入ったの。
