その七拾九 ただいま来年の支度中

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その七拾九

新宿のシアターアプルが今日でその歴史を閉じる。
僕の、記念すべき(東京での)初舞台はこのシアターアプルで、「櫻姫全傳曙草紙」神戸公演が終わって夜行バスで帰京、そのまま搬入・仕込みという強行スケジュールでメチャメチャ辛かったのを覚えている。
それからも度々お世話になった。
「泉鏡花の天守物語」「南北オペラ」「和宮様御留」…ちょっと寂しくなるなぁ。


12月は、友人の命日が4日もあって気が滅入る。
いろんな思い出や、自ら命を断ったコトを知った時のショックは今も鮮明に記憶しているが、さほど引きずらないでいられるようになったのは、去年も今年も現場があるからなんだと思う。


今年もいろんな「役」を演った。安請け合いと非難もされるけど、結果的には満足している。
こんなにガツガツしていられる環境はここ5年くらい前からなんだけど、当初は部屋に帰ると泣いてばかりいたし、恨みもした。
でも、5年前に僕を解放してくれたアノ人のおかげで、多分今の僕がいる。
「ありがとう」を言いたい。