「コンスタンチン・ガヴリーロヴィチ・トレープレフ」
ロシアの名前は真ん中に「父称」が割り込んで来る。トレープレフ家の男ガヴリイルさんの息子コンスタンチン君、という事になる。娘だと「ガヴリーロヴナ」となる。「ヴィチ」が男子の場合、女子は「ヴナ」となる。お国それぞれの文化である。
「かもめ」では、殆どの人物が苗字と共に父称を持っていて、片仮名に弱い自分の為にも、人物の名前は、呼ばれている名称オンリーにした。従って、作家志望の青年は愛称である「コースチャ」で統一した。
ニーナが大好きで、少年っぽい繊細さが残る彼の結末は、チェーホフが今作の説明に列記した「少ない事件」の一つとなる。
無垢で負けん気が強く、いつまでも大人未満な印象を与える射留屋(美斉津恵友)にピッタリ!
只、あんな悪戯はコースチャはしない(笑)。