若い女優にとって、脚本家や演出家は、自分の表現の指針を示してくれる、頼れる男と映り勝ちである。映画黄金期に活躍した女優達が、こぞって監督夫人に納まっているのも、そんな事が関係しているかも知れない。
田舎の夢見る夢子ちゃん、ニーナにとっても同様、そろそろ四十を迎えようとする、分別や地位も得た男盛りな有名作家!の言う事なす事に比べたら、まだくちばしの黄色い、青年コースチャとの恋など、殆どお飯事だろう。
久し振りに劇団出演の坊屋(二瓶拓也)さん、初心に返って若女形の仕事振り、ご贔屓皆様へご覧頂こうな。ニーナのその実、秘めた逞しさは、君の持ち味でもある。