夢工場2009

| 修正

11月5日
神戸への移動日。
車庫では、幼稚園の時分から私の送り迎えをしてくれている運転手が車を出す準備を。
台所では、母親とバアやが私の好物「昆布のおにぎり」と「甘いのと甘くないの、どっちか好き?と聞かれれば、そりゃどっちかっつーたら甘くない方がええな的な、甘くない玉子焼き」をこさえている・・・

私は身支度を整え、少しばかり楽しそうに、この忙しさを楽しんでいる我が家族を見るとも無しに見ながら、モーニングハーブティーを楽しんでいた・・・
「坊っちゃん、もうすぐできますので・・・」
そんなバアやの言葉に微笑みまじりにうなずいていると・・・
TEL「プルル・・・」
携帯電話の優しくも緊張感のある電子音が朝の空気を微かに揺らす・・・
私「はい、私だが」
秘書「お早うございます・・・あの・・・」
私「どうした?」
秘書「・・・先日の・・・坂本龍馬の朝ごはんなんですが」
私「うむ」
秘書「坂本龍馬は・・・朝ごはん食べないそうで・・・」
私「・・・ほう」
秘書「あと、紅白なんですが・・・」
私「何だ」
秘書「ダンスが・・・」
私「わかった。で、いい旅夢気分は?」
秘書「はい・・・くれぐれも、いい夢を、旅気分で楽しんで下さいと・・・」
私「そうか、わかった」
電話を切った。

私は何事も無かったかの様に、ガスの元栓チェック、テレビの電源チェックをし、最寄り駅へと向かった・・・