突然変異

| 修正

食欲が無い。ホンマに無い。笑ろうてまうほど無い。
せやのに、おもろい事に最近「バター」にはまっておる。

ある日、水っ腹、麦茶っ腹タプタプで、散歩中、駅前のパン屋さんの前を通った。
「ん?・・・」
なんやねん。
バゲット?クロワッサン?ホテルブレット?
濃厚なバターの香り。
人間の身体は、ホンマによく分からん。
思わず立ち止まって、突然のハプニングを楽しむ事にする・・・
鼻腔をゆっくりと、印象を残しつつ通り抜けて行く、何時までも残っていて欲しい、危ういかほり・・・
妙な所で我慢の効かない36歳、自由人。
スーパーにてバターを購入。
缶詰のコーンを購入。
「やっぱし、此れやろ・・・」
コーンを器に開け、バターをたっぷし、ちょい醤油。
ラップもせずに魔法の箱へ・・・
電磁波に溶かされて、魔香が部屋に漂いはじめる。
久しぶりのイベントを成功させるべく、36歳は、誰にも邪魔をされない「バターパーテー」の支度を始めるのである・・・

次回の試みは「バター埋めご飯、ちょい醤油」
我が人生、数少ない喜びが確実に待っている・・・