脚本完成!/座長

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20090415093534.jpg「花組HON-YOMI芝居」第二回公演の本より、4ページ増量!あの時は、ともかく簡略する事が優先で、登場人物も最小限にしました。その為、本来原作に込められた、「5」という数字を無視した形(5人殺す筈の主人公源五兵衛は、HON-YOMIでは3人しか殺してませんetc.)になってましたが、今回は原作の意図通りに脚色しました。サ、ここからアカデミックになります。


五人切りというモチーフには、モデルになった事件がありました。元文二年(1737)七月に、大阪曽根崎新地で起こった殺人事件。島津藩の早田八右衛門という侍が、大阪勤務の際、公金に手をつけてまで惚れ込んだ、桜風呂の遊女菊野に冷たくされたのに怒り、菊野の他、巻き添え4人を含め惨殺したそうです。この「5」という数字と犯人が薩摩武士だったという事から、そのずっと以前から巷に伝わった、「源五兵衛&おまん」カップル(西鶴も小説の題材にしています)を結び付けて、薩摩源五兵衛、小万、というキャラクターが生まれたのだそうです。南北の場合、その「5」という数字でもっと遊びまくってます。実説の犯人「八右衛門」を貰って、源五兵衛の家来が「六七(ろくしち)八右衛門」!

写真は、ウオーキング先で見付けた名残の八重桜です。