稽古開始に発語する時、それなりの緊張がありました。だって「配役を変えます」…。２５年間で初めてです。これまで度々「仮キャストだよ」と宣言しながら、そのまま幕を明けてました。
立ち稽古を２日経て、どうもしっくり来ない。駄目な役者に痛い目見せる為の「役を降ろす！」で無かったのが幸い（劇団未体験）。言えば、僕の計算ミスかな？その証拠に、自分の役も動かしました。
ここだけの話、劇団初の大事件だったので、皆の反応がリアルだった。勿論、移動が該当する座員には事前に相談してます。理解を得た上の発表ですが、それ以外は寝耳に水。
とっても意地悪な感想ですが、聞かされてない座員の、「変えます」へのビックリ反応が物凄くリアルで、きっと本人も僕も、いい演技の引き出しに出来たと思います。役者って残酷な職業で、そんな事も吸収するんですよ（イヤ、しなきゃいけない）。盲腸を患った役者が、腹切りを実体験したいと麻酔を断ったものの、最初にメスが入った段階で、余りの痛さに「う～ん…」と失神した芸談もあります。稽古場、刺激的っす！
