050 ココロの折れた義仲

| 修正

050


三度目の通し稽古(今日は止め通し)だったが、今まで出演者が全員揃って通したコトはない。
見せる予定のハズだった、音響・照明さんも来なかった。


アトリエッジは役者の集団ではないから、稽古の段取りと効率が異常に悪い。
が、それは客演を含む個々の俳優の責任でもあるし、皆でフォローしあっていけるものだ。

演出の渡辺さんが、この二、三日稽古に来ない。どういう理由か、降りたのかどうかもわからない。
演出協力の伊勢さんは、他の現場があってもう来られないと思われる。
代わって、というワケではないが、総責任者のプロデューサー・奈美木さん=作家・草部さんが指揮をとっているカタチになっている。
今までかなり翻弄されたし不安にもなったが、決まれば、それはそれでいい、皆一つになって向かっていけるから。
現に、一昨日ぐらいからいろんなトコが固まってきて、芝居が見えてきたと思う。

が、ここにきて、草部さんのお母様の存在だ。
劇作家として有名な方らしく、その視点からのご意見も貴重ではあるのだが、通しの最中に、芝居の感想やダメ出しではなく、演出・作品の根底に関わる親子の会話を始めてしまったのだ。

稽古をして創りあげてきたモノが崩れ落ちた。

いつもなら、こんなコトぐらいへっちゃらなんだけど…昨日の今日だけに、さすがに心が折れた。