334 東京に戻る日の朝、母が焼いてくれたアップルパイ。
こんな時でも彼女は、食材があるうちはこうしてお菓子を作って 近所の人たちに配り歩く。
そんな母が珍しく弱音を吐いた。
今はまだなんとか備蓄したモノで食いつないでいけてるが、 それが尽きたらどうしよう と。
家が残っている人には支援物資はまわってこない。
復興には長い年月がかかる。 でも、全国的な支援・協力は多分長続きしない。
「大船渡」に新しい建物がいっぱい建った光景を、 母が生きてるうちに見せてあげることが出来るだろうか?