真夏だった7月から稽古がはじまり、
神戸公演と札幌公演のあいだに別現場の稽古・本番(カナリア派・そまりえ)があった、
スーパーハードスケジュールの『怪談牡丹燈籠』、
そのパワフルな日程が全て終了致しました。
たくさんのお客様にご来場頂きまして、本当にありがとうございました。
一つ、ご報告までに。
掲示板に書き込んでくださったり、東京千秋楽で座長が紹介してくださったので、
ご存知の方も多いと思いますが、一応自分の口から報告いたします。
僕、今年6月に客演した柿喰う客『俺を縛れ!』で演じた瀬戸際切羽詰丸役で、
王子小劇場・佐藤佐吉演劇祭2008のシルバーフォックス賞というものを頂きました。
説明が難しいのですが、キャッチフレーズとしては『観劇玄人が選ぶ次世代演劇人』だそうです。
このような賞をとれたのも、ひとえに、応援してくださったご贔屓の皆様のおかげだと思っています。
本当にありがとうございました。
キャッチフレーズ負けしないよう、次世代演劇人目指して、今後も精一杯精進してまいります。
さて!
そんな銀狐な僕の、いま、直近の舞台の宣伝をさせてください。
以下詳細
11月15日[土]-11月16日[日]
原作:近松門左衛門・「けいせい反魂香」より
作・演出・構成:世田谷シルク
一部脚本提供:上野友之(劇団競泳水着)、中屋敷法仁(柿喰う客)、堀越涼(花組芝居)
二人芝居『接触』
出演: 堀川炎 、堀越涼(花組芝居)
@ギャラリールデコ4F
15日 14時/19時
16日 13時/16時
*開場は開演の30分前
前売 2000円
当日 2200円
世田谷シルクという劇団への客演で、
近松門左衛門の『けいせい反魂香』をベースに、
“かおり”・“接触”をテーマとした2人芝居です。
僕がいつも客演しており、今や飛ぶ鳥を落とす勢い(笑)の柿喰う客・中屋敷法仁と、
恋愛戯曲を書かせたら若手随一といわれる劇団競泳水着・上野友之、
両雄の新作書き下ろし作品に混じって、
今回は初めて、僕も脚本に参加させていただいています。
一人芝居・落語・ダンス・女形など、様々な演目を織り交ぜたコラージュ演劇です。
企画段階から関わっていますので、なるべくたくさんの方に観ていただきたいです。
今、僕ができること全てお見せするつもりです。
チケット予約は
http://ticket.corich.jp/apply/9414/002/
から、お願いいたします。(自動的に僕の扱いになるよう設定された予約フォームです。)
1ステージ、30名程度しか入れない限定公演となっておりますので、
予約はお早めにお願いいたします。
宣伝でお終い、ってのもナンだか味気ないので、牡丹燈籠の裏話を一つ。
僕の演じた“お徳”の最後の登場シーンは、
一年ぶりに帰ってきた旦那・孝助(@丸)と再会する場ですが、
奥の間にはける直前に、夫婦2人でお客さんに聞こえないように、
捨て科白のやりとりをしています。ようするにアドリブの会話です。
本科白としては原川さん演じる相川新五兵衛が婆やに買い物を頼んでいる最中・・・
赤ん坊:おぎゃあ!おぎゃあ!
お徳:おお、よしよしよし・・・
孝助:ちょっと抱かせてくれないか
お徳:はい、どーぢょ☆
(孝助、赤ん坊を抱いて、にっこりして。)
孝助:名前は?
ここまでは、毎日の決まりごと。
アドリブは、赤ちゃんの名前から。
毎日、違う名前をつけて2人だけで楽しんでました。
共通の友人の名前だったり、ともひろ(谷山)だったり、遠藤カンナ(20世紀少年)だったり、
考えるのを忘れてて、とっさに『カルビ』って名前をつけたんだけど、
あまりにもバカらしくて、袖に引っ込む前に素笑いしてしまったり・・・。
そんな2人だけのくだらない遊びだったのですが、
札幌千秋楽の時、なぜかふと思い立って、
原作や、一番最初の台本に書いてあった通り、
赤ん坊に本当の名前をつけてあげることにしました。
孝助:名前は?
お徳:孝太郎。
「貴方の孝の字を貰って・・・」は上演時間の都合でカットになった科白ですが、
瞬間、丸も思い出したんでしょうか、
いつもと違ったにっこりで、
なんとも言えないキュンとした気持ちになり、
夫婦として浄化された思いがしました。
お芝居って、こういう事なのでしょうかね。
はい、裏話でした~☆