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ちゃっかり者の蔦代と生真面目な正子は芸者置屋、津川家の雛妓(見習芸者)時代からの付き合い。
蔦代は芸者から待合の女将、さらにはビル経営者になる。
正子は旦那を持ち、津川家を引き継ぐが、歌舞伎俳優仙七との恋、別離をきっかけに単身再出発を誓い、旅館の女将になる。
恋に仕事に戦争に、翻弄されながら大きく絡む二人の人生。
十代から老境に至るまで近づいては離れ、また近づかずにいられない二人の織り成す人生模様、女同士の哀歓を、絢爛たる花柳界を舞台に描く。
[原作]有吉佐和子『芝桜』『木瓜の花』(新潮文庫)