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三国ヶ嶽の
麓の里、
龍神が住むという夜叉ケ池。
日に三度鐘をつく掟を破れば、
村はたちまち全て水の底に沈むという。
諸国を旅する学者僧、
山沢学円。
彼がこの里で出会った鐘守りの男は、
行方不明の友人、
萩原晃だった。
再会を喜び、共に夜叉ケ池へと出かけたその時
晃の妻
百合は、かんばつに苦しむ村人に、
雨乞いのいけにえにと迫られる。
追いつめられて命を落とした百合を抱き、
晃は鐘の掟を破る。
村が水に飲み込まれるたまゆら、
一人残った学円は
池の主、白雪姫と妖怪変化の曲馬団、
その道行きを垣間見る。