1月4日、最終読み合わせ稽古。
通して読むと色んな事が分かるもんだ。
明日から始まる立ち稽古がワクワクする。
そんなメンバーだ。
イケイケ組。
タイトルが長いので、「へそ」と簡略化しよう。
と、勝手に一人で決めた。
さぁこの1ヶ月。
大野の文豪シリーズ見納め作品
(しばらくやらないと思うので)
アタシはぶっ倒れる覚悟で挑みます。
「へそ」をよろしゅう。
是非々々その眼に焼き付けてくださいまし!
1月4日、最終読み合わせ稽古。
通して読むと色んな事が分かるもんだ。
明日から始まる立ち稽古がワクワクする。
そんなメンバーだ。
イケイケ組。
タイトルが長いので、「へそ」と簡略化しよう。
と、勝手に一人で決めた。
さぁこの1ヶ月。
大野の文豪シリーズ見納め作品
(しばらくやらないと思うので)
アタシはぶっ倒れる覚悟で挑みます。
「へそ」をよろしゅう。
是非々々その眼に焼き付けてくださいまし!
先取り日誌スペシャル鼎談企画 第一弾
蔵本康文×松崎賢吾×大野裕明
今回は何と言っても「花組芝居×俳優座」!!の異色タッグで盛り上がっていきましょう!ということで、俳優座より蔵本康文さん、松崎賢吾さん、作・演出の大野裕明の鼎談の模様をお届けします!
ーーまずは、お二人に花組芝居の印象から伺いたいのですが、花組のお芝居を観たことは?
蔵本 僕はだいぶ前に観た後間があって、先日久しぶりに「花たち女たち」を拝見しました。すごいおもしろかったですね。
しかもパンフレットを見たら、結構若い、20代の方がメインの役どころをはってらっしゃって! 芝居を観ている印象で年も上の方々なのかと思っていたので、実際には20代っていうのにびっくりしたんですよね。しかも女性を演じているわけだし、すごいなあ~って、率直に思いました。
大野 “恋たち”をご覧になったんでしたよね? 主役の二人は、堀越が26、谷山が29ですね。
蔵本 すごいな~
大野 松崎さんにご覧いただいたのは逆に“夢たち”の方でしたよね。もう女形をはじめて20年近くになる人たちなので、僕なんかも舞台袖ですれ違ったりすると「あれ?女の人?」って思ったりしますよ(笑)
松崎 そうですよね! 僕は花組の舞台初めて拝見したんですけど、男性しか居ないって聞いていたのに、冒頭で女性が出て来て
。「あれ?客演
の人?あれ?違うのかな?」って(笑)
大野 ふふふ
松崎 その後出てきた方の声を聞いて、やっと「ああ、そうなのか!」って! 最初男性って判らなかったですね。すごいですよね、男性であんな風に色気が出せるなんて。
ーー色気感じましたか
?
松崎 はい(笑)
蔵本 僕は最初「女形」として観てましたけど、しばらくするともう、女性が演じてるって感じで観てましたね。何か劇団に入ってから訓練とかされるんですか?
大野 いえ、特に日々何かをって事はなくて。演目ごとに稽古をしていきますね。演出の加納がつける芝居を見て覚える、みたいな所もあります。
二人 へええ~。
松崎 なんだか花組さんのお芝居を観てると、不思議な感じがしますよね。メタ的になってるっていうか。
ーーメタ?
松崎 あの、二重三重構造になっているような。結局お芝居ってそれ自体が“うそ”じゃないですか。そこに女性を演じる男性がいて。基本は女性なのに時々パッと、わざと男性の部分を出すことで、逆に物語が広がって行ってる感じがします。そういうところがおもしろいなあ~って思いました。
ーー花組芝居と俳優座で、お芝居を観ていて違いを感じたり、逆に共感というか、通じる物を感じたりするところはありますか?
二人 違い
。どうだろう(考え込む)ちょ、ちょっと待ってくださいね。どうかなあ~。
ーー大野さんからみて、どうですか?
大野 え、
ーーおおのの♪と花組でも、ありますか?
大野
いや、
あんまり、ない
ですね。
ーーすみません、答えにくい質問しちゃって
大野 いや
あの、ごめんなさい、ここちょっとカットしてほしいんですけど
、
僕ちょっと、あんまり聞いてなかったです今の
一同 !!(爆笑)
ーーひ、ひどいですね
大野 何の質問か分からなかったんですけど
二人 (笑)
大野 ちょっと濁してみたけど
、誤魔化しきれなかった。
俳優座担当 ここカットしちゃ駄目ですよ。そのまま書かないと(笑)
ーーはい、絶対カットしません。ひどいので。では、気をとりなおして(笑)
一同 (笑)
蔵本 違いというのか、花組さんの芝居でちゃんと笑わせるところは笑わせてって所が、おもしろいなって思って。こういうのやってみたいなって僕は思いますね。
松崎 僕も今聞いてて思ったんですけど、ストーリーからの飛び出方というか、
蔵本 ああ、うんそうだね!
松崎 ここ、今お客さんと俳優が楽しんでますっていう所。俳優座では多分無いですね。
蔵本 うん、無いかも、あんまり。
松崎 俳優座ではストーリーの中から作品を作っていくので。そこから飛び出て、お客さんと俳優が、対人間になる瞬間があるっていうのは、いいなあって思いますね。
大野 今回の「へそ曲り」は、登場する文豪たちの作品から色々なモチーフを持ってきて書いてるんですけど、台本上でもやっぱり、色々飛び出しますね(笑) 例えば「夏目漱石がそんな訳ないじゃん!」っていう感じのシーンもたくさんありますけど、それで逆に演じる役者の個性がこぼれ出るような瞬間が生まれたら面白いなって思います。そうして、人間としてお客さんにリンクするといいなって。
さっきは聞いてませんでしたけど。
一同 (笑)
ーー今回は岩崎加根子さんがご縁で実現した企画なんですよね?
大野 はじめの動機は、各務さんなんです。おおのの♪で各務さんに萩原朔太郎を演じてもらった時、朔太郎の詩をどう読むのかを僕も悩みながら演出していく中で、スラスラっと、情景がわかるように読んでくれて。「おおっ」て、新しい感覚があったんです。その後(各務さんは花組に来る以前、俳優座に在籍していたんですが、その縁で)岩崎加根子さんに出演してもらった時にも、台詞に関して同じ感覚があって、未経験の衝撃を受けたんですよね。「これは何だろう?」って、加根子さんにも聞いたんですが、教えてくれず(笑) でもきっと俳優座さんに何かあると。これはやるしかないなと。
ーーところで、明治の文学で個人的に好きなものはありますか?
松崎 僕は芝居を始める前はサッカーばかりやっていたので、(ちなみに蔵本さんはずっと野球をやっていたそうです)小説を読んだりしなかったんですけど、読んでも最近のものとか。でも俳優座演技研究所時代に夏目漱石の「こころ」だけは何回も読みましたね。3,40回は読んだ。
蔵本 ええっ! そんなに? すごいなあ。
松崎 他の作品は一度読んだら良しだったのが、「こころ」だけは、何かすごく読みたかったんだよね。
蔵本 僕は「こころ」一回しか読んでないけど、でも確かにすごい強烈なものがあったなあ。僕は、漫画で読んだものがあって
名前をド忘れしちゃたけど、その時代の
大野 「『坊っちゃん』の時代」(双葉文庫)ですか?
蔵本 そうです! それですね!
大野 あれは僕のバイブルみたいになってます
蔵本 ああっ、そうですか~。あれは面白いですよね
大野 夏目漱石とか、森鷗外も話の中に、本当は関係のない明治の有名人がうまい具合に登場するんですよ。
松崎 そういえば、俳優座は一時期、森鷗外の作品を結構やってますよね
蔵本 「舞姫」とか
俳優座担当 元々TBSのテレビドラマシリーズで始めたものを、舞台化していく企画で夏目漱石、森鷗外作品を加藤剛主演でやっていくようになりました。
松崎 「門-わが愛」とか、「心-わが愛」もありましたね
ーーこれは、気を引き締めて臨まないとですね!
ーーそれでは、最後に作品に対する期待感や意気込みをお願いします
松崎 やっぱり、台本が楽しみですね。(この時点で大野は第二稿を執筆中)初稿をいただいて、今までやってきたものと全然違って。だから逆に、どうこの作品に立ち向かっていけるかなって。それこそ松崎賢吾の人間性も輝けるような作品に、して下さると思うので(笑)
大野 (笑)
松崎 あんまり役者役者せずに、今まで生きてきたもの全部出せたら、楽しいだろうし、そういう所も挑戦したいと思います。
蔵本 花組さんのお芝居に出るのすごい楽しみですし、僕は恥ずかしながら、チラシの表にこういう風に写真が載るって初めてなんですよ。
松崎 ああ~、これ嬉しいですよね!
蔵本 すっごい嬉しくて! なお且つ劇場が、下北沢じゃないですか。夢だったんですよ、下北沢でやるの。
一同 おお~
蔵本 だから嬉しくて! 頑張らせていただきたいと思います。稽古も楽しみです。
ーーでは大野さんも
大野 あ、
あの~、
ーー聞いてました?
大野 (笑) はい。役者さんそれぞれに色が違うので、そこを上手く出したいし、本当に6人の生き様みたいにできたらいいなと思います。6人が、6人生きているっていうのを描いていきたいです。汗だくになりながら。俳優座の人がこんな事もしてるのかっていう(笑)
松崎 楽しみにしてます!
蔵本 よろしくお願いします
一同 よろしくお願いします!!
読み合わせ2日目。これで年内活動終了。
書き換えてきた台本をみんなで読む。
みんな、ごめん!役が増えました。
現段階で6人で40役あるわ。あはは。
本もこの方向性でいこう。
ここからは作家・大野から演出家・大野にバトンタッチしまーす。
HPをご覧になっている皆様、
今年もお世話になりました。来年も宜しくお願いいたします。
文豪シリーズ集大成「六人のへそ曲り」でお逢いいたしましょう!
12月21日夜から豪雨
そんな中、1月4日の本格稽古を前に
役者に集まってもらって、読み合わせ。
みんなの意見を聞いたりして、
大野再び台本に手を加える。
もう少しへそ曲りな台本にしたいんだよな~。
どうしようかな~と悩み続ける。
≪第二回・文豪之墓参り≫
①青山霊園編
最初は、尾崎紅葉が眠るお墓へ。
うーん、紅葉より父の供養塔の方が目立つ(笑)。
墓地内にある紅葉が綺麗だ。
今回は水下兄貴が貴方を演じます。
きっとものすごくパワフルな尾崎紅葉になるでしょう。
他にも、
・斎藤茂吉(歌人・精神科医。太宰を診た事もあるとか)
・谷崎潤一郎(恐怖時代以来ですね)
・国木田独歩(今回登場予定。クリスチャンだけど、お墓はいたって和)
・星新一(鴎外は大伯父にあたるそうだ)
ら文豪が眠っているのでみんなにお参り。
政界の
・大久保利道(墓でかい)
歌舞伎界の
・六代目中村歌右衛門(加納さんも来たかな~?)
・渦中の市川団十郎家
のお墓にもご挨拶。
ここには陸軍、海軍の将校さんのお墓も多い。
こんなに広い中に、いっぱい人がいたら楽しいだろうな~。と思ふ。
(どうでもいいが、名古屋にある大野家之墓がある平和公園もメチャクチャ広い)
②雑司ヶ谷霊園編
まずは夏目漱石にお参り。
3年半前『ザ・漱石』の稽古前に来たのだが、
その時はお線香に火をつけたら、ものすごく出火し、
大井さん、秋葉さんと懸命に消火したのを思い出す。
今回もお世話になります、漱石先生。
続いて泉鏡花にお参り。
今回初めて、鏡花を取り上げる。どんな鏡花像になるやら。
あの作品は少しつかわさせて頂きました。
宜しくお願いいたします。
他には小泉八雲、永井荷風のお墓をお参り。
③三鷹・禅林寺編
日没間際、今度は急いで三鷹に移動。
ここに眠るのは今回主役となる森鷗外林太郎の墓。
写真を撮ったら、後光が射しておりました。
きっと「きちんとやれよ」との思し召しだろう。
前回は馬鹿々々しい鷗外でしたが、
今回は凛々しい鷗外になるはずです、きっと。
そして、鷗外の墓の斜め前には、
本人の希望で太宰治のお墓もある。
『太宰治のオンナの小説』、『走れダザイ』ではお世話になりました。
おそらく今日日本で一番、文豪のお墓参りをしたのは間違いない。
これで五人。残りの高浜虚子は鎌倉に眠っているそうで・・・遠い。
いつもの事ながら、やはり墓参りは気合が入りますね。
(まだ続く)
取材・文・写真/大野裕明
参考HP/青山霊園→電撃ネットワーク・キュウゾウの「ぶらり偉人墓地の旅」
六人のへそ曲り、
森鷗外(各務)、夏目漱石(大井)、尾崎紅葉(水下)、正岡子規(蔵本)、
泉鏡花(美斉津)、高浜虚子(松﨑)
が所縁の地を旅するコーナーである。 みなさまも足を運んでみてはいかがですか?
《第一回/上野界隈を行く》
★11:15 田端の《大竜寺》にて正岡子規のお墓参りから、この旅はスタート。
お寺の隅にひっそりと眠っています。
隣が小学校で、時折小学生の声が聞こえる。子規もきっと笑顔であろう。
★11:30 駅前の《田端文士村記念館》に寄る。
田端は、過去の大野作品でも登場した芥川龍之介、萩原朔太郎、室生犀星が
多くの文士とともに大正時代に住んでいた町である。しかし今回は時代が明治なので、
残念ながら、ここの人達は一人も出ない。
★12:15 日暮里へ電車で移動。
駅から徒歩3分の《羽二重団子》のお団子を食す。ここのお団子を、
漱石や子規がよく食べたというお店。
子規は「芋坂も 団子も月の ゆかりかな」と俳句を読んだ。
また泉鏡花の「松の葉」という小説にも登場する。
お庭でお団子とお茶。いい旅だ~。
*ごめんなさい。みたらし、1個食べた後に写真撮りました(涙)
★12:59 鶯谷の≪子規庵≫へ移動。
『坂の上の雲』のもっくんがお出迎え。
12月12日の放送で、香川照之演じる子規が亡くなった為か、
すごい老々男女の大賑わい!
『苦しいよ~、苦しいよ~』と、香川照之がもがき苦しんでる姿を思い出させる。
あ~ここで子規が・・・、そう思うと感慨深い。
すごくこじんまりとしているが、ここで壮絶な闘病生活を送ったせいか、
またそれを描こうとしているせいか、僕にとってはとても重たい空気だった。
*駅からラブホテル街を抜けると、子規庵があります。勇気を持って!
★14:00 上野公園・≪正岡子規記念球場≫へ。
正岡子規は文学を通して野球を広めたという事で、
野球殿堂入りし、東京ドーム内の野球体育博物館に肖像が飾られている。
この時期の野球は寒いだろうなぁと、ごく当たり前の事を思った。
★14:10 同じく公園内の≪上野精養軒≫で昼食。
僕が一番寄りたかった文豪スポット!
明治の文豪も食し、漱石の『三四郎』や『行人』にも登場する精養軒。
ふふふ、一人旅だから誰も叱る者もいまい・・・
『生ビールくださいッ!』
ハヤシライス&ビール。この奇妙な組み合わせも文豪気分だから最高ですっ!
★14:48 同じく公園内の≪不忍池≫散策。
鷗外の『雁』に出てくる池であるが、
見渡す限り枯れた蓮。アタシはとごでもシーズンを逃す。
★15:13 文豪スポットではないが近所の≪旧岩崎邸庭園≫へ。
内部は写真撮れないのだが、まァリンクした写真などを見てちょ。
和洋折衷。よくもこんな家に住んでいたな~と思う。
この広さでも、かつての三分の一だそうだ。
そして、ここでもやっぱり、
『龍馬~、龍馬~』と、香川照之が泣き叫ぶ姿を思い出させる。
頭の中が香川照之でいっぱいになってきたので、
温泉に入る事にした。
こんな所にも、文豪所縁の温泉があるのだ!
★15:48 ≪水月ホテル鷗外荘≫到着。
ホテル内には鷗外が新婚生活を過ごした住まいがある。
ここで名作『舞姫』が書かれているのだ。
そして、このホテル内に温泉があり、
僕はゆっくり入浴。
・・・もはや完全に観光気分である。
風呂から上がると、もう日没。
今回の旅はここで終わるとしよう。
それにしても、香川照之すごいな~と思い知らされた1日だった。
(続く)
取材・文・写真/大野裕明
参考文献/散歩の達人『東京 幕末・明治さんぽ帖』(交通新聞社)
ハナオフ公演「六人のへそ曲り」は今回
第21回下北沢演劇祭に参加させていただいています。
昨日は、一般発売、お稽古に先駆けてこの演劇祭の「結団式」
に参加してまいりました!
場所は北沢タウンホール12階のスカイサロン
絶景!!下北沢の夜景を楽しみながらの交流パーティです。
参加全23団体中、21団体のみなさんが集結し、順々に自己紹介タイムが回ってきます。
我らがハナオフ代表、大野裕明も小刻みに体を揺らしながら出番を待ちます。
程よく笑いもとりつつ勤め上げた大野さん、まだ小刻みに揺れています。
さて、今回の演劇祭にはとても幅広い演劇人が集まっています。
主婦劇団から子供向け劇団、70歳を越える俳優さんも!
歴史ある演劇祭に、熱い想いの人々が集結し、素敵なパーティとなりました。
こちらは、あまりにナイスミドルだったので思わず撮影した1枚。
左は演劇祭企画者の本多一夫さん。右は講談師でもある井内々鶴さん。
演劇祭を盛り上げるべく、我々も頑張ります!!
2月中、下北沢では全ての劇場で演劇祭参加作品を上演しています。
皆様も、色々なお芝居を観て一緒に盛り上がってくださいね!