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13日(木)19時の回 プレトークゲスト
 市川笑也 (いちかわ えみや)さん

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 昭和34(1959)年4月14日、青森県八戸市に生まれる。
 歌舞伎とは縁のない一般の家庭に生まれ、昭和53(1978)年3月八戸工業大学付属第一高校を卒業後、歌舞伎の衣裳の美しさを学ぼうと国立劇場の歌舞伎俳優研修生になる。二年間の研修を修了し、昭和56(1981)年市川猿之助に入門し、二代目市川笑也を名乗る。
 入門当時は大部屋俳優として女形・立役ともに修業し、「立廻り」「トンボ」「馬の脚」を勤めることもあったが、師匠・猿之助が江戸歌舞伎の美意識・発想・演出法・演技術を応用し、現代の舞台美術を駆使した「スーパー歌舞伎」を創始した折、その第一作『ヤマトタケル』(昭和61年)において「みやず姫」の大役を射止め、名題下の歌舞伎俳優としては異例の大抜擢と注目を集める。瑞々しい演技と美貌で大きな話題を呼び、今までまったく歌舞伎に縁のなかった若い女性たちを申心に新しいファン層を開拓した。
 その後は真女形(まおんながた 女形専門)として舞台に立ち、歌舞伎座の顔見世大歌舞伎での『素襖落』の姫御寮や、南座の顔見世では『毛抜』の錦の前、さらに平成元年のアメリカ公演では『義経千本桜・川連法眼館』の静御前を演じるなど古典歌舞伎はもちろん、スーパー歌舞伎でも二作目の『リュウオー』以降、師匠の相手役を勤めている。平成2(1990)年猿之助の部屋子になり、平成10(1998)年7月歌舞伎座『義経千本桜・鳥居前』の静御前で名題昇進。
 近年は、スーパー歌舞伎『新・三国志』シリーズの第一作『新・三国志』(H11〜12上演)において劉備玄徳を演じ“劉備が実は女であった”という設定の難役に挑み、新境地を開拓した。平成15(2003)年11月博多座の藤間紫主演、市川猿之助演出『西太后』では、西太后付きの宦官・李蓮英を勤め、昨年の『ヤマトタケル』では、兄橘姫・みやず姫の二役を演じている。
 今年1〜2月は、新潟市のりゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ『マクベス』でマクベス夫人を演じ、続く東京・大阪・名古屋とも能舞台で演じるシェイクスピアに一門の右近(マクベス)、舞踊の師匠でもある藤間紫(ヘカテ)らと出演。先月は国立劇場の『當世流小粟判官』で照手姫を勤め、舞台は療養中の師匠・猿之助の十八番を弟子たちが受け継ぐ熱い舞台と好評を得た。
 猿之助が一門の若手俳優で構成した「二十一世紀歌舞伎組」でも、旗揚げ公演の『伊吹山のヤマトタケル』(S63.9.パルコ劇場 他)のみやず姫や、『雪之丞変化2001年』(H2.9.パルコ劇場 他)の浪路、『梅川忠兵衛』の遊女梅川を勤めるなど、右近・猿弥らと共にその中心的存在として活躍している。今年5月には‘2001年’をリニューアルした中日劇場特別バージョン『雪之丞変化2006』を上演予定。
 こうした歌舞伎俳優としての活動のみならず、平成15(2003)年2月故郷の青森県青森市にて行われた「第五回青森アジア冬期競技大会」では、開閉会式のアトラクション総合プロデューサーを勤めている。
    [屋号:澤瀉屋]




17日(月)19時の回 プレトークゲスト
 振付家井手茂太 (いで しげひろ)さん

【PLOFILE】
 色んな体型ダンサーがオモシロイ、ヘンな動きがカッコイイ、ユニークなダンスカンパニー、イデビアン・クルー主宰。既存のダンススタイルにとらわれない自由な発想で、日常のささいな遊び心を大切にダンスに取り組む。集団の中のコミュニケーションをモチーフに、日常的な身振りや出演者の個性を活かした動きなど、オリジナリティのある振り付けで注目される。また、群舞や無音の中で少ない動きによって生まれる間合いの美しさなどが作品の特徴で、空間的・時間的な構成力には定評がある。現代美術家・椿昇や、音楽家・ASA-CHANG&巡礼など、異分野のアーティストとのコラボレーションにも取り組む。振付家に徹するため、ふだんカンパニーの作品に出演することはほとんどないが、すこぶるしなやかで弾力のあるその動きは観る者の目を離さず、ダンサーとしての注目度も高い。
 また、最近では、『AMERIKA』(松本修演出)、『クラウディアからの手紙』(鐘下辰男演出)など、演劇やミュージカルなどダンス以外の作品にも多く携り、高い評価を得ている。04年、振付家として初めて読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞。06年、アサヒビール芸術賞受賞。新国立劇場俳優養成所講師。

【イデビアン・クルー主な作品】
  1999年 『コッペリア』 初演:世田谷パブリックシアター
  2000年 『不一致』 初演:パークタワーホール
  2001年 『イケタライク vol.2』 初演:世田谷パブリックシアター
  2003年 『理不尽ベル』 初演:パークタワーホール
  2004年 『関係者デラックス』 初演:パークタワーホール
  2005年 『迂回プリーズ』 初演:パークタワーホール

【主な振付作品(イデビアン・クルー外)】
  2002年 『Unspoken Agreement』振付・演出 Diversions(英国ダンスカンパニー)
  2003年 『AMERIKA』振付/演出・松本修 MODE+世田谷パブリックシアター
  2003年 『いなくていい人』振付・演出/出演・近藤芳正 劇団ダンダンブエノ
  2006年 『井手孤独 【idesolo】』振付・出演 SePT独舞 vol.13
  2006年 『クラウディアからの手紙』振付/演出・鐘下辰男 ホリプロ


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