2016年4月アーカイブ

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名もなき男/幸福魂

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天王寺でしこたま飲んだ翌朝。全国的な強風により、5分遅れで新大阪を出発した新幹線、新横浜までに遅れを解消!日本の鉄道の凄さよ。数時間後、江戸川橋「絵空箱」へ。我ながらのフットワーク。

大車輪屋(とばしや=秋葉陽司)さん初演出!とても演劇的に重層な構造を持った脚本を、丁寧に仕上げている。

脚本の横山美智代さん、主演の田辺日太さん、大車輪屋とは養成所同期との事。それぞれが、それぞれの場で、現役の演劇人として年齢を重ねた上で、共に芝居作りをする。いい感じだね。

複雑な人生を歩んだ男に関わった人々の証言から、自殺(他殺?実は事故だった)した男の謎が明かされて行く、という推理劇タッチが、最後まで興味を引っ張る。人それぞれの、個だからこその特異な「幸せ」が描かれる。

登場しない「名もなき男(結果、名は判明する)」の、その「幸せ」が、もう少し実感的に舞台に現れたら、もっと良かったろう。個人的な感想として、作&演出に伝えた。

大車輪屋は、「演出家の言葉」を探して苦労したようだ。そう、演劇の現場で、実働部隊でない演出家の唯一の道具(武器)は、「言葉」なのである。

中野ザ・ポケット公演中、入れ違いに福岡で「悪名」三昧なんで、行っちまえ!てんで、大阪天王寺駅へ。

4年前「阿呆浪士」演出で伺った時も、駅構内で迷子になったが、今回も迷い掛ける。どうにか谷町筋に出たものの、一心寺への曲がり角が、以前と違い大きな駐車場になっているもんだから、左折すべき路地をトチッてアタフタしつつも、開演5分前に滑り込む。

月をイメージしたポップな美術。年齢不詳なご出演者揃いなせいか、暫く家族構成が把握出来ず…(苦笑)。

射留屋(美斉津恵友)の仕事を見たいのだが、何より、30数年前、大学で教わった松熊信義先生と共演!と知り、どうしても拝見したかった。

飄々とした温かさは当時のまま。学生の時、或る舞台の稽古を見学した際、お握りを頬張る芝居で、手の甲についたであろう米粒を、そっと口にする松熊氏の仕種に、リアリズムの極意を見た。

「家族」の愛おしさが染み透る舞台。松熊氏の息子役を演じた大谷典之さんの、ジーッと絞り出すような芝居にやられた。

奈生子先輩を、恵友が母さんと呼ぶ様子が、何故か面映ゆい(微笑)。TARAKAさんはいつも通りマイペース(笑)。

天王寺駅前の「新宿ごちそうビル」という、へんてこなビル内の居酒屋で乾杯!中尾隆聖氏の元気さに舌を巻く。

「謝罪」

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茶髪は黒くしたけど、髪型バッチリなんだね…。

「恐怖時代」との出会い

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初認識は、昭和51年(1976年)6月新橋演舞場での上演記事(見てはいない)。新聞か雑誌で、梅野役の沢村田之助丈が、血糊が眼に入って、毎日痛いと発言していて、その後見た舞台写真の血糊三昧(武智鉄二氏演出)に、高校生の自分は興味津々だっだが、文豪谷崎潤一郎の原文を読もうとまでは行かなかった。

暫く記憶の彼方にあった「恐怖時代」が、再び生々しく現れたのは、昭和56年(1981年)8月26日、たった1日だけ、旧歌舞伎座の大舞台だった。戦後初めて、この「レーゼドラマ(上演を想定していない戯曲)」を演出した(1951年、当時は監督と表記されていた)武智鉄二氏が、自身の古希記念として企画した特別公演だった。


kyofu5[1] - コピー.jpg日芸で演劇三昧だった身には、情報も得られず、しかも1日限り、これも見逃しているのだが、ともかく贅沢極まりない配役で、お銀の方に六世歌右衛門、梅野(玄沢と二役)に五世富十郎、太守に十三世仁左衛門、そして伊織之介は、30年前と同じ坂田藤十郎(当時は扇雀)。1951年の舞台を見た作者谷崎が、扇雀の伊織之介を「理想的!」と絶賛したと言う。


その際も、ふんだんに血糊を使用し、最前列のご見物には、血糊除けのビニールが配布された。何より、大の贔屓である大成駒のお銀の方が、好評で、「貴方が出てくれなければ、この企画公演はやらない」と懇願した武智氏に、大成駒が存分に応えた訳だ。


魅力的だが、なかなかハードルの高い「恐怖時代」を、本気でやろうと思い出すのは、それから26年後。

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