明治の柩/文学座(ネタばれ)

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恐ろしい戯曲…、見終わった印象である。

切り取った過去を今に照射して、国家と人民はいつも揉めるという、殆ど絶望的な思いを喚起する生々しさ。

そして、厳かな「磬子(きんす)」が、初日を前に逝去された、演出高瀬久男氏を送るように響く、演劇という行為の「えげつなさ」。

柩に献花する幕切れ、旗中(田中)正造に連なる人々と、高瀬久男氏と共に戦った文学座の皆さん、それぞれが共有する志半ばという「虚無感」。

お芝居って、こんな怖いもんだっけ…。


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