帰って来た蛍/カートプロモーションプロデュース

| コメント(0) | 修正

軍指定「富屋食堂」の鳥濱トメと、特攻隊、宮川三郎軍曹の悲話。昨年に続き、戦後70年5回目の再演である。

人の魂が虫になるという伝承は、死体から湧き出すイメージからのもので、大概「怨念」と結び付いている。

勿論、宮川の蛍は、世話になったトメに、一度はしくじった武士(もののふ)として死を成就した報告に現れる、清き心の光ではあろうが、矢張り、逆縁の不孝(新潟小千谷の親兄弟)や幾らも夢を見られた後半生(礼ちゃんとの恋)を全う出来ない無念が、「虫」という詳細に見れば「おぞましい」物に化すのである。それが為に、明滅する青白い光はより物悲しい…。

昨年の舞台を経て、細かく手を加えた台本(柿崎ゆうじ氏、演出も)で、随分スッキリ過不足のない流れに仕上がっている。

70年、世界的な風潮とは言え、日本は何処へ行くのだろう。

波多屋(=原川浩明)と森屋正太郎(劇団S.W.A.T!)、憲兵隊コンビと俳優座劇場観劇後のご用達「びとん(美豚)」で、野菜!魚介!豚肉!


コメントする